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新築のように蘇る!ガルバリウム鋼板の塗装方法

「ガルバリウム鋼板はメンテナンスフリー」は真っ赤な嘘です。

単刀直入に言わせてもらいましたが、ガルバリウム鋼板を少しでも知っている人なら「ガルバリウム鋼板はメンテナンスフリーだと聞いたから取り入れたのに」と思うかもしれません。

ここで言うメンテナンスは経年劣化に塗り替えを行うことや、その他ガルバリウム鋼板の劣化症状を向上させることを指し、メンテナンスフリーはそれらを必要としないことを言います。

一般住宅で、ガルバリウム鋼板の普及率は年々上昇しています。もちろん、それはガルバリウム鋼板が高性能かつ耐震性に優れており、地震大国の日本では、好んで取り入れたい住宅材と言うのも、支持される理由の一つでしょう。特に屋根に関しては、現在出ている屋根材の中ではガルバリウム鋼板がNo1の住宅屋根と言えるでしょう。

ガルバリウム鋼板が誇る【多彩なメリット】は以下の通りです。

・軽量で耐震性に優れている

・高耐久で高寿命

・金属なのに錆びにくい

・カラーバリエーションが豊富

・低価格だから取り入れやすい

しかし、いくらガルバリウム鋼板の性能に自信があるからと言っても、決してメンテナンスフリーではありません。他の屋根材や外壁材と同様で、定期的な塗り替えは必要不可欠で、尚且つ塗り替えを怠れば、美観の損失はもちろん、ガルバリウム鋼板の本来の実力を発揮させることはハッキリ言って無理でしょう。

「どうして塗り替えが必要なの?放置しても問題ない?」

「ちゃんとした塗装方法はどうしたら良いのか?」

「塗り替えは必要なの?時期は?」

こうした疑問を解決させるために、ガルバリウム鋼板の適切な取り扱い方法から、塗替え時期、費用などをわかりやすくご紹介してきます。

実はメンテナンスフリーではないガルバリウム鋼板。だからこそその理由を理解し、塗り替えを検討することが、ガルバリウム鋼板の力を最大限に発揮させ、美しい美観を保たせるコツになるのです。

正しい工事方法から注意点まで、ガルバリウム鋼板のすべてをこの記事で知ることが出来ます。

1.ガルバリウム鋼板は塗り替えが必要なのか?

必要か否かを言うのであれば、ガルバリウム鋼板の塗り替えは間違いなく【必要です】。優れた住宅材だからと言って、必ずしも完璧な住宅材ではないので注意しましょう。

1-1.ガルバリウム鋼板が「メンテナンスフリー」でない理由

優秀なガルバリウム鋼板がメンテナンスフリーではない理由は以下の3点になります。

商品によって性能が異なるため

ガルバリウム鋼板は様々なメーカーから売り出されていますが、当然全てのガルバリウム鋼板が優れているとは限りません。中には質の悪いガルバリウム鋼板も存在することを覚えておきましょう。

以下の表は、現在出ているガルバリウム鋼板の中で比較的おすすめできる商品ですので、是非参考にしてみて下さい。

商品名 製造会社
横暖ルーフシリーズ ニチハ株式会社
ガルテクトシリーズ アイジー工業株式会社
JFE鋼板株式会社 フレーゲル・立平葺・ロックシリーズ

業者によって施工方法が異なるため

後述しますが、ガルバリウム鋼板を取り付ける際は、鉄紛の撤去等の細かい作業もきちんと行わなければ、後のサビの発生などに大きく関わってしまいます。しかも、ガルバリウム鋼板の塗り替えは、他の住宅材よりも難しいので専門の業者、あるいは一括見積サイト等を利用して施工実績がある業者を選ぶことをおすすめします。

住宅材の経年劣化は免れない

冒頭でもお話ししたように、完璧な住宅材は今のところ存在しません。確かにガルバリウム鋼板の性能は今ある住宅材の中で1位、2位を誇りますが、いつまで経っても劣化しないということはないのです。もちろん症状に関しては、住宅によって大きい・小さいとありますが、経年すれば劣化することに変わりはありません。

2.ガルバリウム鋼板の劣化症状

ガルバリウム鋼板の塗り替え目安時期は10年から15年です。ガルバリウム鋼板に起こりやすい劣化症状を順にご紹介しますので、ご自宅のガルバリウム鋼板がどのような状態なのか確認してみましょう。

2-1.色褪せ・変色

色褪せや色落ちに関してですが、これはガルバリウム鋼板だけに起こる劣化症状ではなく、全ての住宅材に言えることです。

ほとんどの住宅材には、保護する目的として住宅材そのものに塗料でコーティングが施されています。その塗料が乾燥したものを塗膜といい、この塗膜によって基礎である住宅材を外気から守っています。

この色褪せや変色の原因は、紫外線や外気に日々晒されていることで起きる経年劣化症状で、日光が当たりやすい場所に起き、常に日陰になっている場所には現れません。

色褪せや変色は、劣化症状の中でも比較的初期段階ですので、塗り替え工事を施せば問題は解決します。

【豆知識】

塗料の色でも色褪せや変色がしやすい色・しにくい色・または目立つ色・目立たない色があります。

●色褪せが目立つ色:原色に近い色

●色褪せが目立たない色:中間色

●色褪せがしやすい色:赤・青

●色褪せがしにくい色:青

“1番人気の色はグレー”

グレーは一番汚れや色褪せが目立たない、尚且つ取り入れやすい色から一番人気の色となっています。他にもアイボリー・ライトブラウン・ベージュなどが人気で、しかも汚れが目立たない色となっています。

同じ塗料でも、色褪せしやすい・しにくい色がありますので、しやすい色を希望している方は、塗料の質をあげるなどの工夫をして取り入れしましょう。

2-2.チョーキング現象

チョーキングとは、外壁を指で擦ると写真のように、白い粉のようなものが付着することを言います。これは外壁材に塗られている塗料の塗膜が、経年劣化すると必ず発生する現象で、どの塗料を使用しても同じ現象が起こります。色褪せや変色と同様、初期段階の劣化症状で、この現象こそが塗り替えの適した目安時期となりますので、実際に塗り替えを検討している方は、一度この現象が起こるのか試してみましょう。

2-3.サビ

よく「ガルバリウム鋼板は錆びません」と宣伝する業者がいらっしゃいますが、それは大きな間違いで、確かに他の金属板よりは錆びにくいですが、「絶対に錆びない」というわけではありません。金属の外壁や屋根を取り入れた以上、サビが発生してしまう前提で考えておきましょう。

⑴白錆び

白錆びはガルバリウム鋼板に含まれる亜鉛が酸化し、白い斑点が表面に出てしまう現象です。出やすい特徴は下記の通りです。

・潮風が当たる塩害地域

・ジメジメとした高温多湿地域、または箇所

・軒天や軒裏などの雨があまりかからない箇所

サビの中でも白錆びの場合は、比較的軽い症状ですので、早急なメンテナンスが必要な訳ではありませんが、美観的に決して良いとは言えません。また、白錆び自体は亜鉛の粉が表面に浮き出ているだけですので、水で洗い流すことが可能です。

⑵赤錆び

ガルバリウム鋼板に傷が付いてしまった際に、その傷が付いた箇所から発生するのが赤錆びです。ガルバリウム鋼板に傷が付いてしまうと、表面に加工されているメッキが剥がれ、中の鉄材が露わになります。露わになってしまった鉄材は、何のガードもしていない状態ですので、当然雨や外気の影響で錆びてしまうのです。

赤錆びの場合は、ガルバリウム鋼板自体が錆びてしまっている可能性が高いので、発生してしまったときは早急な対処が必要となります。サビはケレン作業という、サビを除去する工事を行って、きれいに落としてから塗装を施します。小さなサビでしたら部分的に塗装することで解消されますが、サビの範囲が広いほど、塗替え範囲も広くなりますので、その分工事費用がかかってしまいます。

※ケレン作業

汚れやサビを落とす、またはサビがない場合も塗料の密着をよくするために敢えて傷をつける作業です。専用用具であるヤスリ等の電動工具を使用します。

ケレン作業平均単価:600〜2.000円/㎡

⑶貰い錆び

貰い錆びは赤錆びの一つで、他の金属のサビを貰ってしまったときに発生します。使用しているネジやアンテナなどの金属から貰ってしまうことが多いです。また、ガルバリウム鋼板は施工の際に端部等を切断しますが、その際に鉄紛が発生します。取り付けたガルバリウム鋼板にその鉄粉が付着したまま雨や水などで濡らしてしまうと、鉄粉が錆びてしまい、そのサビがガルバリウム鋼板にも移ってしまいます。特に屋根工事の場合は屋根の上での工事となりますので、発生した鉄粉が屋根材であるガルバリウム鋼板にバラ撒かれた状態になってしまうため、業者が念入りに除去する必要があります。貰い錆びの場合は、早い時期での対処でしたら中性洗剤を使用すれば落ちますので早期発見が鍵となります。

2-4.浮き・傷・凹み・穴

ガルバリウム鋼板の厚さは、平均0.4mm程度ですので、堅いものなど強く当たってしまうと凹みや傷が付いてしまいます。屋根の場合、取り付けてあるアンテナが突風により倒れてしまった、外壁の場合は、自転車の出し入れ時にぶつけてしまったなどの例が見られます。

特に注意してほしいのが「穴」。ガルバリウム鋼板はメッキが金属を覆っていますので、穴が空いていると、その穴から金属に直接外気や雨を晒してしまい、内部のサビや内部劣化を引き起こしてしまいます。大きい穴はもちろん、小さい穴も全体にいくつか出来ていたり、これから出来る可能性がある場合は、適切な工事が必要です。

工事名 カバー工法(重ね葺き工事) 葺き替え工事
工事方法

既存の屋根をそのままにし、覆い被せるように新しい屋根材を重ねる工事方法。屋根が二重になることから、防水性が高まるものの、その分重量が重くなる。葺き替え工事に比べ撤去費用がかからないため、安く済む。

既存の屋根を撤去し、新しい屋根材を取り付ける工事方法。撤去費用がかかるため、カバー工法より高くなるが、重量の軽量化を維持できるため、耐震性はカバー工法より優れる。

工事参考費用 85万円~(屋根が70㎡の場合) 105万円~(屋根が70㎡の場合)

3.塗り替えにかかる費用相場

塗り替え費用は、使用する塗料の質や住宅の大きさによって変わります。

外壁塗装で使用する塗料は、性能や耐久性が優れているものほど単価が高くなり、その分劣化しにくく次回の塗り替え時期までが長くなります。

使用している塗料で変動はありますが、ガルバリウム鋼板の塗り替え時期は10年~15年ですので、覚えておきましょう。

塗料名 単価 耐用年数
ウレタン塗料 1.200~1.800円/㎡ 6年~10年
シリコン塗料 1.600~2.200円/㎡ 7年~13年
ラジカル塗料 2.500~3.000円/㎡ 14年~16年
フッ素塗料 1.800~3.600円/㎡ 15年~20年
遮熱塗料 2.300~2.800円/㎡ 7年~13年
※この表はあくまでも平均単価になります。

上記の表でご紹介している塗料は、比較的使用率が高い塗料の一覧表になります。

塗料によっても特徴や費用に変動がありますので、使用する際は、きちんとその塗料の特徴を把握しておくことが大切です。例えば、上記にありますシリコン塗料は、費用・性能・耐用年数など総合的にみて取り入れやすいことから、塗り替え住宅の7割~8割を占める普及率で実績も高く安心して取り入れられるでしょう。また、ガルバリウム鋼板は金属板ですので、熱伝導率が高いです。熱伝導率が高いと、太陽熱をダイレクトに住宅材が吸収してしまうので、費用面での懸念がなければ、遮熱塗料もおすすめです。

塗料については下記の記事で細かく紹介させてもらってますので、併せて参考にしてみて下さい。

【初めてでも安心!無駄な出費を抑える外壁塗装の塗料選び】

4.塗り替えるときに注意するべきこと

ガルバリウム鋼板を屋根に使用していても、外壁に使用していても塗替え目安時期は10年から15年に一度は塗り替えを行う必要があります。しかし、ガルバリウム鋼板の塗り替えは少し難易度がありますので、注意が必要です。

丁寧な目荒らし作業が必要

ガルバリウム鋼板にはメッキが施されており、このメッキこそがガルバリウム鋼板がサビに強い理由の一つです。ツルツルしたメッキが表面を酸化させ薄い膜を作り、サビの進行を妨げています。ですが、このツルツルした表面が塗り替えを難しくしている原因でもあるのです。通常表面がツルツルしていると、その上から塗料を密着させることは出来ません。必ず目荒らしといって、ツルツルしている材質をザラザラにする作業を必要とします。この作業を行うことで、塗料の密着性を高めて、剥がれにくい塗装を再現させています。

この目荒らし作業ですが、その後の塗料の密着具合に大きく関わるため大切な作業となりますので、時間をかけて丁寧に行う必要があります。ガルバリウム鋼板の場合は、特に表面がツルツルしていますので、より丁寧で高度な作業を要しまうので、腕のいい業者に依頼することをおすすめします。

見積もり提示をきちんと確認

これはケレン作業にも言えることですが、ケレンや目荒らしは施工後に塗装を施しますので、どのくらい丁寧に行ったかがわかりにくい作業でもあります。また、最悪の場合、この作業をやらずに誤魔化す業者も中にはいます。「塗り替えてすぐに塗装が剥がれた」などの原因はこういった所から考えられるのです。見積もりを提示してもらった時点で工事の内容にきちんと組み込まれているのかを確認しましょう。

製品によっては施工方法が異なる

ガルバリウム鋼板はデザイン性が豊かですので、表面に凹凸があるもの、少し変わった形状のものなどは、通常の塗装よりも塗り方に限りがある場合があります。その際はよく業者と相談し、きちんとした経験があるのかも確認してみましょう。

塗り替えが難しいとき

特に屋根材に使用されるガルバリウム鋼板に多いのですが、ガルバリウム鋼板の製品によっては、元々フッ素加工がしてある製品もあります。フッ素塗料は塗料の中でも耐用年数・耐久性が高いことで知られていますが、その分、塗替え工事が難しくなります。

上記でご紹介したのと同じように、表面がツルツルしていると目荒らし作業(ケレン作業)が大掛かりになってしまいます。ガルバリウム鋼板やフッ素塗料等、住宅の中で耐用年数が高い、または耐久性に優れているものは、汚れなどを付きにくくするために表面が比較的ツルツルと滑らかになっていることから、塗替え工事が困難とされています。また、フッ素加工されているガルバリウム鋼板を塗り替える際は、専用の塗料で塗り替えを行うことが通常ですので、きちんと確認が必要です。

フッ素加工のガルバリウム鋼板に適している塗り替え塗料は下記の製品が挙げられます。

・ファインシリーズ…日本ペイント株式会社

・パーフェクトシーラー…日本ペイント株式会社

5.おすすめの業者

上記でもご紹介したように、ガルバリウム鋼板の塗替え工事は難易度を高めます。また、一つの工程を間違えてしまうと、ガルバリウム鋼板の本来の力を発揮させることはもちろん、住宅材としての役割を果たすことが出来なくなりますので信頼のある業者に頼みましょう。

施工できる業者が少ないと探すのも困難を極めます。あいみつサイトを利用すれば、お住まいに一番近い業者をいくつか紹介してくれますので積極的に利用しましょう。

1.いえぬり【外壁塗装専門サイト】

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2.イーヤネット【屋根塗装専門サイト】

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3.外壁の相談窓口【外壁塗装専門サイト】

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4.屋根コネクト【屋根塗装専門サイト】

豊富な施工事例があるので自分好みを再現!

 

 

 

 

https://yane-connect.com/

6.さいごに

いかがでしたでしょうか?

ガルバリウム鋼板という住宅材は確かに素晴らしい性能を持っています。しかし、高性能と言う言葉に安心し、ご自宅の症状を見逃しては、大切な日々の暮らしに大きな不安を抱くことになってしまいます。

リフォーム工事で大切なことは「早期発見」と「確かな安心」です。

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