「屋根修理の見積もり価格が本当に妥当か分からない」そう疑問に感じて見積もり事例について調べていませんか?
突然、訪問してきたリフォーム会社に「瓦がズレてますよ!」「雨漏りしますよ!」と屋根の劣化を指摘された場合、「必要のない修理」を提案されたり、相場よりも高額な見積もりを提出されることもあるので注意が必要です。
そのため、修理を依頼する前に屋根修理の見積もり項目と、適正価格を把握しておくことが重要です。
この記事では見積もりの妥当性とを判断するために、屋根修理の見積書の見方や注意点について具体的に解説します。
この記事を読むだけで、見積もり価格の妥当性を判断できるようになるので是非、参考にしてみてくださいね。
目次
1.屋根修理の見積もり項目と相場価格
見積もり価格の妥当性を判断するために、屋根修理の費用相場を知ることが重要です。
訪問販売の業者に屋根の劣化を指摘された方は、見積もり内容が不明確であったり、相場価格よりも費用が高額が場合があるので注意が必要です。
見積もり価格の妥当性を判断するために屋根修理の費用相場を知ることが重要です。
それでは、具体的に屋根修理の相場価格について見て行きましょう。
1-1-1.瓦交換工事
工事内容 | 施工単価 | 単位 |
---|---|---|
日本瓦の補修 | ¥5,000 | 枚 |
日本瓦の差し替え | ¥9,000 | 枚 |
スレート瓦の補修 | ¥5,000 | 枚 |
スレート瓦の差し替え | ¥9,000 | 枚 |
※屋根面積60㎡の切妻屋根の総二階の住宅を基準に概算費用を算出 ※棟の長さは15mを基準に算出 |
瓦の交換は「瓦のズレ」や「破損」を補修する工事です。1枚だけ交換する場合は、5000円〜1万円ほどが相場です。
1-1-2.漆喰補修工事
工事内容 | 施工単価 | 単位 | 概算費用 |
---|---|---|---|
漆喰の補修 | ¥10,000 | m | ¥150,000 |
棟の積み替え | ¥16,000 | m | ¥240,000 |
※屋根面積60㎡の切妻屋根の総二階の住宅を基準に概算費用を算出 ※棟の長さは15mを基準に算出 |
漆喰補修工事とは、瓦屋根の棟の部分の”漆喰”を詰め直す工事です。漆喰部分の補修の場合は15万円前後が相場です。棟全体を積み替える場合は、25万円〜30万円が相場です。
1-1-3.屋根塗装工事
塗料の種類 | 施工単価 | 単位 | 概算費用 |
---|---|---|---|
ウレタン塗料 | ¥6,561 | ㎡ | ¥393,700 |
シリコン塗料 | ¥7,441 | ㎡ | ¥446,500 |
フッ素塗料 | ¥9,421 | ㎡ | ¥565,300 |
遮熱・断熱塗料 | ¥9,621 | ㎡ | ¥578,500 |
※屋根面積60㎡の切妻屋根の総二階の住宅を基準に概算費用を算出 ※棟の長さは15mを基準に算出 |
屋根塗装は塗料の種類によって施工価格が変動します。屋根塗装の標準的な塗料のシリコン塗料は45万円〜50万円が相場です。
1-1-4.重ね葺き替え工事(カバー工法)
工事内容 | 施工単価 | 単位 | 概算費用 |
---|---|---|---|
スレート→ガルバリウム鋼板(カバー工法) | ¥11,550〜¥18,480 | ㎡ | ¥693,000〜¥1,108,800 |
トタン→ガルバリウム鋼板(カバー工法) | ¥11,550〜¥18,480 | ㎡ | ¥693,000〜¥1,108,800 |
※屋根面積60㎡の切妻屋根の総二階の住宅を基準に概算費用を算出 ※棟の長さは15mを基準に算出 |
重ね葺き工事(カバー工法)とは既存の屋根材の上に、新しい屋根材を被せる(カバーする)工法です。ガルバリウム鋼板が使用されるのが一般的ですが、70万円〜110万円が相場です。
1-1-5.葺き替え工事
工事内容 | 施工単価 | 単位 | 概算費用 |
---|---|---|---|
日本瓦→日本瓦 | ¥15200〜¥27,300 | ㎡ | ¥1,003,200~¥1,801,800 |
日本瓦→ガルバリウム鋼板 | ¥15200〜¥24,300 | ㎡ | ¥1,003,200~¥1,603,800 |
日本瓦→スレート瓦 | ¥11,200〜¥21,300 | ㎡ | ¥105,200~¥1,405,800 |
※屋根面積60㎡の切妻屋根の総二階の住宅を基準に概算費用を算出 ※棟の長さは15mを基準に算出 |
屋根葺き替えは屋根材を撤去して、新しい屋根材に葺き替える(交換する)工法です。主に、日本瓦やセメント瓦などの「瓦屋根」で施工されます。
現在ではガルバリウム鋼板に葺き替えるのが主流ですが、その場合は110万円〜160万円ほどが相場価格です。
2.屋根修理の見積もり注意点
屋根修理の見積もりの際は「見積書の内容」と「営業マンの対応」の2点を注意深くチェックするようにしましょう。
「見積書の内容」と「営業マンの対応」の2点を注意深く観察することによって適正業者か否かを判断することができるようになります。
それでは、具体的に「見積書の内容」と「営業マンの対応」の2つの側面から屋根修理の見積もりの注意点について解説します。
2-1.屋根修理の見積書の注意点
屋根修理は見積もり価格の妥当性を確認できない限り契約は結んではいけません。
そのため、価格の妥当性が判断できない見積書を提出する業者では絶対に即決せずに、別の業者に改めて現地調査を行ってもらう方が安心です。
それでは、具体的に見積書の注意点について見て行きましょう。
2-1-1.内訳が不明確な「一式」見積もり
上記の見積書は「屋根工事 一式 ¥1,300,000-」としか記載されていません。「葺き替え」なのか、「カバー工法」などの具体的な記載がなく、使用する屋根材も記載されていません。
施工範囲も記載されていないために、「追加費用の発生」や「手抜き工事の原因」となるので、上記の見積書のような”一式見積もり”は絶対に信用しないようにしましょう。
【解決策】
「どのような工事が行われるのか?」「どのような屋根材が使用されるのか?」などの内訳が明確でないと後々、「言った言わない」のトラブルに発展する可能性が高いです。
また、施工範囲も記載されていないために、追加工事が発生するリスクがあります。
このような「一式見積もり」を提出された場合は、工事の内訳を記載してもらうか、別の業者に見積もりを依頼するようにしましょう。
2-1-2.諸経費に費用が上乗せされている
上記の見積書は諸経費の価格が高すぎます。見積書の中で最も不透明な部分である「諸経費」は不正をしやすいポイントなので注意するようにしましょう。
特に、訪問販売業者などに「今、契約してくれれば50万円値引きします」と言われた場合、そもそも見積もり価格が値引き分高額に設定されていたり、他の項目で回収されていることがあるので、必ず「単価」と「数量」を確認するようにしましょう。
【解決策】
意図的に費用を上乗せしていることから、別の業者に改めて現地調査を依頼するようにしましょう。見積もり金額が適正価格であっても絶対に契約してはいけないタイプの見積もりです。
2-1-3.不明な工事が記載されている
上記の見積書は「施工内容」「数量」「施工単価」のすべての項目が不明瞭な見積書で、お客様の”無知”に付け込んだ非常に悪徳な見積書です。
まず、「本棟及び下棟瓦調整工事」という工事はありません。お客様がインターネットで調べても情報が出てこないように確信的にこのような名称にしています。「ジョイント補修工事」も同様にそのような工事は聞いたことがありません。
また、「鬼瓦補修工事」は一般住宅では3箇所〜4箇所ほどになりますが、23箇所は多すぎます。
このような悪徳な見積書を提出する業者はほとんどありませんが、工事項目をインターネットで検索をしてヒットしないようであれば、見積もり項目を誤魔化している可能性もあるので注意が必要です。
【解決策】
数量や工事項目、施工単価がしっかりと記載されているように見えますが、「数量の不正」、「工事名称の不正」など巧妙に不正が行われている悪質な見積書です。
見破るのは非常に難しいですが、見積書をもらった段階で、業者と一緒に「工事内容」や「数量」などを実際の住宅を見ながら確認することが重要です。
見積もりの不正に気がついた段階で、別の業者に現地調査を依頼するようにしましょう。
2-1-4.明瞭見積もりの具体例
上記の画像は屋根の葺き替え工事の見積書サンプルですが、「仮設足場」や「既存瓦の撤去処分」など見積もり項目細分化されています。
そして、見積もり項目ごとに、数量と施工単価が明確に記載されています。
このように屋根修理の見積書は”工事内容”、”施工単価”、”数量”が明確に記載されていることを確認した上で、価格の妥当性を検討することが重要です。
2-2.屋根修理の営業の注意点
屋根修理の見積もりの妥当性を確認するために、見積書の内容を確認することも大切ですが、担当する営業マンの対応や提案内容も注意深く観察することが重要です。
「大幅な値引き」や「即決を促す」ような提案は「早く契約を結びたい」という気持ちの表れなので、絶対に契約は結ばずに一度、冷静になって再検討することが重要です。
それでは、具体的に注意するべき営業について解説します。
2-2-1.恐怖を煽る営業
「今すぐ、修理しないと屋根が壊れる」「このまま放置すると家が持たない」このように恐怖を煽る営業マンの話は絶対に鵜呑みにしてはいけません。
屋根の劣化で1日、2日放置した程度で取り返しのつかない状態になることはまずありまえん。
そのため、営業マンい「すぐに家が壊れる」「今すぐ、家を修理しなければならない」と言われた場合は、他の業者に点検をしてもらうようにしましょう。
【相談事例】
近くで工事をしているという業者に訪問され、屋根や外壁の工事の無料点検をしてもらった。すると工事が必要と言われ契約したが、高額なのでクーリング・オフしたい。
引用元:(独)国民生活センター
2-2-2.即決を迫る営業
「今日、契約をしていただければ〇〇をサービスします」と即決を迫る業者の話は、お客様と契約を結ぶことしか考えていません。
そんため、「今すぐ」「今日中」という即決を促す営業の話は鵜呑みにせずに、別の業者に再度現地調査を依頼するようにしましょう。
【相談事例】
当日中に契約しないと、50万円高くなるといわれた
引用元:(独)国民生活センター
2-2-3.大幅な値引きをする営業
「大通りに面していて宣伝になる」「近所で工事をしていて足場の運搬費がかからない」など、何かと理由をつけて、大幅な値引きをする営業は信用してはいけません。
もともとの見積もり価格が高すぎていたり、他の見積もり項目に費用が上乗せされていたりするので、大幅な値引きをする営業は注意が必要です。
【相談事例】
訪問販売で外壁と屋根の塗装を契約した。見積をよく読むと塗装面積の水増しをされており高額なので、クーリング・オフをしたい。
引用元:(独)国民生活センター
3.屋根修理の見積もりの取り方
適正価格で確実な屋根修理を実現させる最大の要因は適正業者に工事を依頼することです。
瓦屋根の修理であれば、瓦業者が適正業者であり、トタン屋根などの金属屋根の修理は板金業者など、屋根材の種類や工法によって適正業者が異なります。
このように屋根修理は見積もりの段階で、どれだけ失敗するリスクを排除できるかが適正価格で高品質な屋根修理を実現するカギになります。
それでは、具体的に屋根修理で失敗しない見積もりの取り方について解説します。
3-1.専門業者に工事を依頼する
屋根修理は、同じ修理内容であっても業者の種類によって費用が変動します。そのため、適正価格で修理を行える専門業者に工事を依頼することが重要です。
瓦屋根の修理の場合は、瓦業者。金属屋根の修理は板金業者など、屋根の種類や工事内容によって適正業者が異なります。
そのため、屋根修理の見積もりをとる際は、修理内容に応じた専門業者に工事を依頼することが重要です。
屋根修理の適正業者の具体的な選び方は「屋根修理の業者の選び方と地元の優良業者に工事を依頼する3つの方法」で詳しく解説しています。
3-2.高額な工事は相見積もりを取る
上記の画像は弊社が運営するイーヤネットの実際の見積もり事例です。
屋根修理の見積もり金額が30万円を超える場合は、適正価格と適正工事を確認するために2社以上から相見積もりを取るようしましょう。
特に、訪問販売に屋根の劣化を指摘されて修理を提案された場合は、絶対に即決せずに相見積もりを取ることが重要です。
屋根修理の相見積もりをご検討の方は、弊社が運営するイーヤネットをご利用ください。加盟審査を通過したあなたの地元の優良業者をご紹介いたします。無料で手間なく、屋根修理の優良業者が見つかります。
まとめ
いかがでしたか?屋根修理の見積もり価格についてご理解いただけたかと思います。
屋根修理は訪問販売も多く相場も不透明なために、見積もり項目を確実に確認することが重要です。
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