雨漏りで業者に見積もりをもらったけど、想像以上に高額で「本当に適正価格なの?」と疑問に感じていませんか?
雨漏り修理は相場が不透明で、簡単な部分補修で対応出来る修理であっても、「屋根の葺き替え」や「外壁の張り替え」などの高額な工事を提案されることが少なくありません。
雨漏りは早期発見・早期解決が基本ですが、焦って修理業者を決めてしまい「もっと業者を検討するべきだった」と後悔する人も少なくはありません。
この記事では雨漏り修理で失敗しない基礎知識について解説します。雨漏りの発生箇所別の修理方法と優良業者の選び方について具体的に解説します。
この記事を読むだけで雨漏り修理を適正価格で行えるようになるので是非参考にしてみてくださいね。
1.雨漏りの修理業者の選び方
雨漏りは一度修理をしても再発する可能性が高いために、施工箇所に応じた地域密着の専門業者に工事を依頼すのが最適です。
屋根からの雨漏りの場合は、「屋根瓦業者」や「屋根板金業者」などの屋根修理を専門とする業者が最適です。一方で、外壁が雨漏りの原因となる雨漏りは「塗装業者」など外壁のメンテナンスを専門とする業者が最適です。
また、業者の選び方として重要なことは「自社施工」の業者に工事を依頼することです。
雨漏り修理をハウスメーカーやCMで有名な大手リフォーム会社に依頼する方も多いですが、実際の修理を下請けに委託するので中間マージン(手数料)が発生します。
一方で、自社施工業者は実際の工事を下請けに委託することなく修理ができるので無駄な中間マージンが発生せずに修理費用を直接工事の品質に還元することができます。
このように雨漏り修理の業者を選ぶ際は、「地域密着の専門業者であること」、「自社で直接施工ができること」この2点を重視して選ぶようにしましょう。
特に、「瓦が浮いてますよ!」「このままじゃ雨漏りしますよ!」訪問販売業者に屋根の劣化を指摘されて工事を検討している方は、絶対に鵜呑みにせずに、これからお伝えする屋根修理の適正業者に再度現地調査を依頼するようにしましょう。
それでは、雨漏り修理の適正業者を施工箇所別に解説します。
症状 | 不具合箇所 | 修理方法 | 適正業者 |
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2階の天井に雨染みがある |
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軒天井に雨染みがある |
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1階の壁に雨染みがある |
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サッシ周りからの雨漏り |
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1-1.外壁が原因の雨漏りの場合
外壁の雨漏り修理は”外壁塗装”や”張り替え”の専門業者である「塗装業者」が最適です。
外壁の雨漏りの発生箇所として、特に多い箇所は「サッシ周り」「幕板」「庇と外壁の取り合い部分」などがあり、「コーキング補修」や「塗装」「張り替え」などで修理をします。
塗装業者は外壁塗装の一環で”コーキング処理”や”外壁の張り替え”なども日常的に行っているために外壁の雨漏りに対応することができます。
特に、建築士の資格を有している塗装業者は建物の構造を熟知していると同時に、修理方法も確立しているためにオススメです。
「窓のサッシ周りの雨漏り」などの外壁が原因と思われる雨漏りは塗装業者に工事を依頼すると適正価格で確実な修理を実現してくれます。
地域によっては情報量が少なく、塗装業者がみ見つからない場合は”いえぬり”にご相談ください。
1-2.屋根が原因の雨漏りの場合
屋根の雨漏り修理は、屋根の”葺き替え”を専門とする「屋根瓦業者」や、トタン屋根やガルバリム鋼板屋根の加工や雨仕舞いの専門業者の「屋根板金業者」最適です。
スレートや日本瓦のなどの屋根で2階の天井に雨染みがある場合は、”瓦のズレ”や”漆喰の崩れ”などが原因の場合が多く、屋根修理の専門業者である「瓦業者」が最適です。
また、トタン屋根やガルバリウム鋼板などの金属屋根の場合は、金属屋根の加工や雨仕舞いを専門とする「瓦板金業者」がオススメです。
雨漏りは雨水の侵入経路を突き止め、確実に修理をしないと、再発する可能性が高いために、屋根修理の専門業者に工事を依頼するようにしましょう。
地域によっては情報量が少なく、屋根修理業者が見つからない場合は”イーヤネット”にご相談ください。
1-3.ベランダが原因の雨漏りの場合
ベランダの雨漏り修理は防水工事を専門とする防水専門業者が最適です。
ベランダは「防水塗装の劣化」「笠木部分」などが雨漏りの発生箇所になります。
特に、防水層が劣化している場合は、既存の防水塗装を剥がして、新しい防水塗装行う必要があるためにベランダの雨漏り修理は防水業者に修理を依頼するようにしましょう。
ベランダの雨漏り修理は防水工事を専門とする防水業者に修理を依頼しましょう。
地域によっては情報量が少なく、防水業者が見つからない場合は”防水マイスター”にご相談ください。
2.雨漏り修理の費用
雨漏り修理は相場が不透明で、同じ修理内容であっても業者によって費用が異なります。実際に修理を行う前に修理内容に応じた費用相場を把握しておくことが重要です。
ここからは雨漏り修理を適正価格で行うために雨漏り修理の費用相場について解説します。
2-1.屋根の雨漏り修理の費用相場
修理項目 | 費用相場 |
---|---|
棟板金の撤去・交換 | ¥250,000〜¥800,000 |
スレート瓦の交換(1枚) | ¥10,000〜¥20,000 |
漆喰の詰め直し | ¥300,000〜¥500,000 |
瓦の交換(1枚) | ¥10,000〜¥20,000 |
谷樋の撤去・交換 | ¥200,000〜¥500,000 |
雨樋の修理 | ¥10,000〜¥50,000 |
瓦の積み直し | ¥800,000〜¥1,000,000 |
葺き替え | ¥1,200,000〜¥2,300,000 |
カバー工法 | ¥1,000,000〜¥1,500,000 |
※参考価格は30坪〜40坪住宅を基準に算出しています。 |
2-2.サッシ周りの雨漏り修理の費用相場
修理項目 | 費用相場 |
---|---|
窓サッシのシーリングの交換 | ¥300,000〜¥500,000 |
窓サッシのガラスのビート交換 | ¥10,000〜¥20,000 |
※参考価格は30坪〜40坪住宅を基準に算出しています。 |
2-3.外壁の雨漏り修理の費用相場
修理項目 | 費用相場 |
---|---|
シーリングの補修 | ¥100,000〜¥150,000 |
シーリングの打ち替え | ¥1500,000〜¥200,000 |
外壁塗装 | ¥800,000〜¥1,500,000 |
外壁の張り替え | ¥1,500,000〜¥2,300,000 |
※参考価格は30坪〜40坪住宅を基準に算出しています。 |
2-4.ベランダの雨漏り修理の費用相場
修理項目 | 費用相場 |
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防水工事(トップコートの塗り替え) | ¥10,0000〜¥200,000 |
下地の補修が必要な防水工事 | ¥25,0000〜¥800,000 |
※参考価格は30坪〜40坪住宅を基準に算出しています。 |
3.雨漏りの原因と修理方法
雨漏りの原因と修理方法について解説します。雨漏りの原因を把握しておくことで修理費用の予測が立てられ、適正な費用で修理をすることができるようになります。
具体的に雨漏りの原因と修理方法について見て行きましょう。
3-1.屋根の雨漏り事例
3-1-1.雨が強いときに雨漏りがする
瓦屋根の住宅で雨が強雨が強い時に雨漏りがする場合、屋根と外壁の境目で雨漏りが発生していることが多いです。
屋根と外壁の取り合い箇所が原因で雨漏りが発生する場合、外壁内部の防水シートが劣化している可能性が高いです。
劣化箇所を新しい防水シートに張り替える必要があるために、外壁の一部張り替えが必要になります。
3-1-2.漆喰の劣化の雨漏り
瓦屋根の棟は漆喰というものが詰められています。この漆喰は経年劣化で痩せてきて次第に隙間がでてきます。この棟の漆喰の隙間から雨水が侵入して雨漏りになるケースが多いです。
屋根には防水シートが張られていて、最終的に雨水の侵入を防いでいるのですが、この防水シートが劣化して破れることで雨水が住宅の内部に侵入します。
このケースの場合、”漆喰の詰め直し”と部分的に”防水シートの交換”が必要になります。
3-1-3.瓦の割れ、ズレによる雨漏り
瓦の割れや、ズレによる雨漏りは瓦の下の防水シートが劣化している可能性が高く、瓦を積み直す修理方法が一般的です。
安価な方法としては、既存の瓦に防水シートを被せる方法もありますが美観を著しく損ねるので、あまり採用されることはありません。
瓦屋根の場合は瓦の積み直しが一般的ですが、スレート屋根の場合は「カバー工法」による修理方法がとられるのが一般的です。
3-2.外壁の雨漏り事例
3-2-1.サッシ周りの雨漏り
サッシに雨漏りはガラスとサッシに隙間にあるゴムパッキン(ビート)の劣化が原因によるものが多いです。
この場合は、ガラスのビート(パッキン)を交換するだけで修理ができ、1万円~2万円ほどで修理が可能です。
その他に、サッシからの雨漏りはサッシと外壁の取り合い部分のコーキングの劣化箇所から、雨水が侵入していることが多く、正しい原因を究明するためにはサッシ周りの外壁を剥がす必要があります。
サッシを支える木枠が腐食していた場合は、木枠の交換やサッシのそのものを交換する必要があります。
内部の腐食の状況によりますが、50万円~80万円ほどが相場になります。
3-2-2.コーキングの劣化の雨漏り
コーキングが経年劣化で”ひび割れ”そこから雨水が侵入します。雨水が侵入しても防水シートが水の侵入を防ぎますが、防水シートが破れることで雨水が侵入します。
この場合は、防水シートを新しく張り替え、コーキングを打ち換える必要があります。
内部の腐食の状況にはよりますが、30万円~50万円が相場です
3-2-3.外壁の経年劣化による雨漏り
外壁材の”ひび割れ”や”浮き”などの隙間から雨水が侵入し雨漏りに発展します。雨水の侵入経路を特定し、外壁材を部分的に張り替えた上で、外壁塗装を行います。その場合130万円~180万円が相場です。
3-3.ベランダの雨漏り事例
3-3-1.笠木が原因の雨漏り
笠木とはベランダの手すり壁の上にあるカバーですが、この笠木が経年劣化で”ひび割れた”り”浮く”ことで雨水が侵入します。笠木だけを補修する場合は、8万円~10万円が相場です。
3-3-2.経年劣化による雨漏り
ベランダの防水層が劣化すると”亀裂”や”剥がれ”が生じます。その箇所から雨水が侵入して雨漏りが発生します。
この場合は既存の防水層を剥がして再度、防水塗装を行います。10万円~15万円が相場です。
4.雨漏り修理の注意点
雨漏り修理はしっかりと原因を究明して修理をしなければ再発する可能性が高く、雨漏り修理に実績のある業者に工事を依頼することが重要です。
しかし、現実的には業者選びに失敗してしまう人も多く、本来であれば必要の無い高額な工事を契約してしまうなど後悔する方も少なくはありません。
ここからは雨漏り修理で後悔しないために絶対に押さえておくべきポイントについて解説します。
4-1.訪問販売の話を鵜呑みにしない
突然訪問してきたリフォーム会社の営業マンに「瓦が浮いていますよ!このままじゃ雨漏りしますよ!」と指摘をされることがあります。
心配になってその場で屋根お葺き替えなどの雨漏り修理の契約をしてしまう人も少なくありませんが、このような訪問販売業者の話は絶対に鵜呑みにせずに屋根修理の専門業者に再度現地調査をしてもらいましょう。
4-2.検査方法を確認する
雨漏りは一度修理をしても再発する可能性が高い修理です。そのために、雨漏りの原因を究明するための検査方法が重要になります。
雨漏り修理に精通した業者であれば、実際に水を流す散水検査やサーモグラフィック検査を行いますが、ほとんどの業者が「目視」による検査が一般的です。
雨漏りの修理業者を選ぶ際は、「散水検査」または、「サーモグラフィック検査」などの調査方法を確認して、適正な検査を行う業者に修理を依頼するようにしましょう。
4-3.雨漏りは絶対に放置しない
雨漏りは放置をすればするほど劣化が拡大するために、雨漏りは早期解決が基本です。
屋根の雨漏り場合、瓦のズレから侵入した雨漏りは二階の天井まで到達します。そして、二階の天井に雨染みを作るだけではなく、屋根の内部構造まで腐食させてしまいます。
また、外壁の劣化が原因の雨漏りの場合、外壁の内部構造を腐食させ、住宅の躯体(くたい)を歪ませてしまうために、住宅としての資産価値を著しく低下させてしまいます。
このように雨漏りの修理を先延ばしにしても何もメリットはありません。そのため、雨漏りは放置せずに、早急に修理することが重要です。
まとめ
いかがでしたか?雨漏り修理についてご理解いただけたかと思います。
雨漏り修理は相場が不透明で施工箇所によって適正な業者がことなります。
そのためにしっかりと業者を見極めて専門業者に工事を依頼することが重要です。
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