「天井から水滴がポタポタと落ちてくる」「窓から水が漏れてサッシが水浸し」このような雨漏りを放置すると、床が腐食する恐れがあり、他の部屋まで被害は拡大します。
そのため、雨漏りは気づいた段階で適切な応急処置を行い、これ以上雨水を住宅の内部に侵入させない「二次被害」を防止する応急処置が必要です。
この記事では、雨漏りに気づいた段階で行うべき雨漏りの応急処置について解説します。
ブルーシートやタオルなど自宅にあるもので簡単に対処できるので是非、参考にしてみてくださいね。
1. 室内の雨漏りの応急処置の方法
雨漏りの”発生原因”や”発生箇所”に関わらず雨漏りの応急処置の目的は、現状から被害を拡大させないことです。
空き家などに多い事例ですが、雨漏りの発生に気づかずに放置することで、床が腐食して天井が抜け落ちてしまったケースも存在します。
このように雨漏りの応急処置は被害を拡大させないために、雨漏りの発生に気づいた段階で行うことが大切です。
それでは、具体的な雨漏りの応急処置について解説します。
1-1.天井から水滴が落ちる雨漏りはバケツで水を受ける
床を濡らさないためにブルーシートを敷きましょう。そして、バケツを置いて水滴が落ちた際の受け皿にします。
バケツの底が浅いと、水滴が落ちて水しぶきが溢れるので、バケツの下にタオルや新聞紙などを置いてクッションにすると水が溢れないのでベストです。
バケツにうまく水滴が落下しない場合は、ビニール袋を押しピンで固定して、一番下になる部分に穴をあけておくと、バケツにうまく誘導することができます。
屋根裏を覗くことが可能な場合は、雨漏りの場所を確認し、ビニールシートを敷いた上で、バケツを設置すると、雨水の室内に侵入を防ぐことができます。
雨漏りの状況を写真や動画などで残しておくと、雨漏り修理の現地調査の際に役に立つので、デジカメやスマホで雨漏りの状況を残しておきましょう。
1-2.窓やサッシは雑巾やタオルで水を吸い取る
サッシの周りを”ゴミ袋”や”ビニール”で養生して他の箇所に水が触れないようにします。そして、雑巾やタオルで水を拭き取ります。
水が溜まらないように雑巾やタオルを置いて水を吸収させますが、こまめに絞ったり、新しい雑巾に交換することが何よりも重要です。
引き違いのサッシの境目から雨水が侵入している場合は、網戸の位置を反対側にセットすることで雨水の侵入を軽減できるので効果的です。
カーテンは早めに取り外すか、濡れないようにまとめておきましょう。
2. 屋外の雨漏りの応急処置の方法
雨漏りは雨水の侵入経路を特定し、塞がない限り雨漏りは止まることはありません。
雨漏りの発生後、早急に専門業者に修理を依頼すれば問題はありませんが、スケジュールや予算の都合で修理が先延ばしになる場合は”屋外”の応急処置が必要です。
実際に雨漏りの原因の特定は素人には難しく、ピンポイントで部分補修を行うことは困難です。「ブルーシートを被せる」など広範囲をカバーするような応急処置になります。
このように雨漏りは雨水の侵入経路を塞がないと止まることは無いので、雨漏り修理のタイミングまでに雨が降りそうな場合は屋外の雨漏りの応急処置が必要になります。
それでは、具体的に屋外の雨漏りの応急処置の方法について解説します。
屋根の応急処置は転落の危険があり、原因の特定が難しいために自分では行わずに専門の屋根業者に現地調査を依頼して応急処置をしてもらいましょう。DIYによる屋根修理で転落による死亡事故も発生しているために、簡単な応急処置であっても屋根の応急処置は専門の屋根業者に依頼しましょう。
2-1. 雨漏りの症状から発生箇所を特定する
まずは、雨漏りの発生箇所を特定しましょう。雨漏りの発生箇所は、雨漏りの症状によって、ある程度予測ができます。
2階の天井に雨染みが広がっている場合は、屋根から雨水が侵入している可能性が高いです。
一方で、サッシ周りから雨漏りが発生している場合は、”外壁のコーキング部分”や”外壁のひび割れ”などの外壁から雨水が侵入している可能性が高いです。
このように雨漏りは症状や発生箇所によって雨水の侵入箇所を見極めることができます。そして、ある程度の予測を立てて応急処置に取り組むと効率的に作業を行うことができます。
2-2. 屋根が原因となる雨漏りの応急処置の方法
出典:雨漏りレスキュー
屋根の雨漏りの原因は「屋根材の破損・ひび割れ」「棟板金の劣化」「谷樋の不具合」や「漆喰の劣化」など、原因は多岐に渡ります。
屋根の雨漏りは原因の特定が難しいために、ブルーシートで広範囲をカバーする雨漏りの応急処置を行うのが一般的です。
また、屋根材の”ひび割れ”や”破損”など雨水の侵入経路が特定できる場合は、”コーキング”や”防水テープ”で修復します。
屋根の雨漏りの応急処置は高所作業になり、転落の危険があることから絶対に大屋根(二階部分の屋根)には登らずに下屋根(1階部分の屋根)だけにとどめておきましょう。
2-3. 外壁が原因となる雨漏りの応急処置の方法
出典:プロシーリング
外壁の雨漏りは「コーキング」や「防水テープ」で補修を行うのが一般的です。
外壁の雨漏りは「外壁材のひび割れ」や「コーキングの劣化」が原因で雨漏りが発生します。
また、台風などの横殴りの雨の時だけ雨漏りが発生する場合は、屋根と外壁と”つなぎ目”や”軒天”から雨水が侵入している可能性が高いです。
外壁のコーキングが劣化している場合は、コーキングによる補修を行います。一方で、「外壁材のひび割れ」や「破損」が雨漏りの原因となっている場合は、防水テープでの補修が簡単です。
このように外壁の雨漏りは「コーキング」や「防水テープ」で応急処置を行います。
2-4.ベランダが原因となる雨漏りの応急処置の方法
ベランダからの雨漏りで、雨水の侵入経路が分からない場合は、ベランダ全体にブルーシート被せてベランダが雨に濡れないようにします。
シートに溜まった雨水が、排水溝に直接流れるように勾配をつけて設置するのがポイントです。
一方で、排水口の詰まりが原因の場合は、排水口に水が入らないように手すりから、窓にかけてブルーシートを設置します。
このようにベランダの雨漏りは状況に応じてブルーシートを設置して応急処置を行います。
3. 雨漏りの応急処置の具体的な手順
「雨漏り修理を依頼したがまた雨が降りそう」という再度、雨漏りが発生する可能性がある場合、雨漏りの発生箇所によっては自分で雨漏りの応急処置を行うことで雨漏りの被害を最小限に食い止めることができます。
ここからは自分でできる雨漏りの応急処置の具体的な手順について解説します。
3-1.屋根にブルーシートを被せる方法
3-1-1. 必要な道具
・ヘルメット
・ブルーシート
・土嚢(重石)
・砂利(土嚢用)
3-1-2. 屋根にブルーシートを被せる手順
雨水は屋根の上から下に向かって流れるために、ブルーシートは屋根の一番上(棟部分)から、雨漏りをしている箇所まで伸ばすようにかけるのが基本です。
屋根の上での作業は非常に危険なために、ブルーシートはすぐ広げられるように準備をしておくことが重要です。
そして、ブルーシートを設置したら土嚢を置いて重りにしてブルーシートが風で飛ばされないようにします。
3-2. 防水テープによる雨漏りの応急処置
3-2-1.必要な道具
- ヘルメット(屋根で作業をする場合)
- 防水テープ
- ハサミ
- 清掃用具
3-2-2. 防水テープの雨漏りの応急処置の手順
油やホコリが付着していると防水テープの粘着力が弱くなるために、防水テープを貼る箇所を雑巾でキレイに清掃をします。
防水テープの貼り方は水の流れに逆らわないように下から上に向かって重ねて貼るのが基本です。
順番を逆にテープを貼ってしまうと、逆目になってしまい雨水が防水テープの内部に侵入するので、テープを貼る順番に気をつけることが大切です。
3-3. コーキングで補修する方法
外壁や屋根の”ひび割れ”や”コーキング”の劣化など、原因が特定できる場合は劣化箇所をコーキングで埋める応急処置の方法ですが雨漏りの応急処置には不向きです。
コーキングは扱いが難しくコーキングの種類を間違えると、施工後に塗装が行えなくなる危険もあります。
既存のコーキングの上に新しいコーキングを充填する打ち増しは注意が必要で、実際に雨漏り修理の際は交換することが重要です。
屋根や外壁などの屋外で使用するコーキングは、「変性シリコン」というタイプのものを選ぶと間違いありません。
一方で、お風呂やキッチンで使用する「シリコン」タイプのコーキングを選んでしまうと塗装の際に塗料を弾いてしまい、施工不良の原因になるので注意が必要です。
3-3-1. 必要な道具
- ヘルメット(屋根で作業する場合)
- コーキングガン
- コーキング(変性シリコンタイプ)
- ヘラ(均し用)
3-3-2. コーキングの手順
コーキングをコーキングガンにセットして”ひび割れ”や”破損箇所”を充填します。
コーキングはノズルの切り口に注意しましょう。あくまでも応急処置なので、キレイに施工する必要はなく、切り口を小さくして必要に応じて切り口を大きくすると間違いありません。
コーキングを充填したら、均等になるようにヘラで均し、乾燥させましょう。
4. 雨漏りの応急処置を業者に依頼する方法
雨漏りは一度修理をしても再発する可能性が高く難易度の高い修理になります。そのため、雨漏りの応急処置であっても発生箇所に応じた専門業者に依頼することが重要です。
屋根の雨漏りであれば、「瓦業者」や「屋根業者」などの屋根の修理やリフォームを専門とする業者に現地調査を依頼することが重要です。
また、雨漏りの原因を確実につきとめるために「散水検査」や「」サーモグラフィック検査」などの検査方法を確立している業者を選ぶことが大切です。
このように一時的な、応急処置であっても修理をすることを前提に雨漏りの発生箇所に応じた専門業者に修理を依頼することが需要です。
それでは、具体的に雨漏りの応急処置を業者に依頼する方法について見て行きましょう。
4-1.リフォームの一括見積もりサイトを利用する
リフォームの一括見積もりサイトを利用することで、「早く・簡単に」あなたの地元の雨漏り修理業者が見つかります。一括見積もりサイトがあなたに代わって業者探しを代行してくれるからです。
ただし、一括見積もりサイトによっては「加盟基準」や「加盟審査」が不透明で、「便利屋」や「営業会社」といった雨漏り修理に不適切な業者を紹介されることもありません。
一括見積もりサイトは業者探しを代行してくれる便利なサービスですが、不適切な業者を紹介されないためにも、信頼性が高く、利用実績の多いサービスを利用するようにしましょう。
雨漏り修理は弊社が運営する一括見積もりサイト、イーヤネットをご利用ください!リフォームに関する資格を持った専門のスタッフが、あなたに最適な雨漏り修理業者をご紹介します。
4-2. インターネット検索で探す
インターネット検索で「雨漏り修理 地域名(例.世田谷)」で検索をすると地域に対応した業者がヒットします。
基本的に一括見積もりサイトは「加盟業者」の中から雨漏り修理に対応できる業者を紹介してくれますが、インターネット検索の場合は、一括見積もりサイトに加盟していない業者も検索できるのために、業者選びの幅が広がります。
ただし、よくある間違いとして、「検索で上にある業者が良い業者」と思ってしまう方も多いですが、広告費を支払えば簡単に順位操作を行うことができるために、しっかりとホームページの内容を確認することが重要です。
会社の「住所」や「電話番号」などの企業情報はもちろん、代表者の顔写真やスタッフの紹介など透明性があることがなによりも重要です。
このようにインターネット検索で業者を探すことで、地域に対応した雨漏り修理業者を見つけることができます。
まとめ
いかがでしたか?雨漏りの応急処置の方法についてご理解いただけたかと思います。
雨漏りの応急処置は現状から雨水の侵入を阻止して、二時被害を食い止めることです。
そのため、気がついた段階で適切な応急処置を行うことが重要です。
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