アスベスト外壁を安全に外壁塗装をするための基礎知識と業者の選び方

アスベストが含有された外壁

「アスベストが含有された住宅は普通に外壁塗装をしても大丈夫のなの?」「外壁塗装で使用されている塗料にはアスベストは含まれているの?」そう疑問に感じてアスベストについて調べていませんか?

結論からお伝えすると、これまで外壁塗装によるアスベストの被害はありません。

確かに、アスベストが含有されている外壁材や屋根材、吹き付け塗料は一昔前まで流通していあましたが、アスベストが含有されているだけでは、健康被害には影響を及ぼしません。

しかし、アスベストは飛散しても目に見えないことから、施主が知らぬ間に吸い込んでしまい、健康被害に発展するリスクを心配する方も少なくありません。

そこで、この記事ではアスベストの心配を少しでも軽減できるように、アスベストが含有された外壁の外壁塗装に関する注意点について解説します。

具体的にはアスベストが含有されている可能性のある外壁材の見分け方や、施工上の注意点、心配の必要が無い優良業者の選び方について解説します。

この記事を読むだけで、アスベストが含有されている外壁であっても、安全に外壁塗装ができるようになるので是非、参考にして頂ければと思います。

1.外壁塗装のアスベストの健康被害

アスベストが含有された外壁材であっても通常どおり外壁塗装を行なって問題はありません。

アスベストが含有された建材に関しては後ほど詳しく解説しますが、そもそもアスベストは含有されているだけでは問題はりません。アスベストの健康被害は、飛散したアスベストを吸い込むことで被害がでます。

これまでも外壁塗装によるアスベストの被害は無く、通常通り塗装を行っても問題はありません

また、2004年の10月にアスベストが含有された外壁材や屋根材の製造・輸入・使用が法的に禁止になりました。現在、流通している外壁材、屋根材にはアスベスト含有されていません。

その他に、屋根材、外壁材といった建材だけではなく、塗料やリシン吹き付けといった”仕上げ材”も2004年10月に製造・輸入・使用が禁止になりました。

そのために、築13年以内の住宅を外壁塗装をする場合、アスベストに関する健康被害については全く心配はありません

しかし、アスベストの使用が禁止された2004年以前に建築された住宅にはアスベスト含有の屋根材や外壁材が残っています。

このようなアスベストが含有された屋根材や外壁材であっても通常どおり外壁塗装ができますが、「どうしても心配」という方もいらっしゃると思います。

そこで、アスベスト含有の外壁材を安心して塗り替えることができるように、まずはアスベストについて理解を深めましょう。

1-1.アスベストとは?

アスベスト

そもそもアスベストは、テレビや新聞などメディアで健康被害について大きく取り上げられたことで、「アスベストの危険性」が広く一般的に認知されるようになりました。

しかし、その中で「アスベストの危険性」だけが一人歩きしている状態で、正しく認識している人は決して多くはありません。

そのために、外壁塗装の場面でも「アスベストが含有されているから危険です!」「アスベストが使われているから、張り替えが必要です」とアスベストの危険性を営業トークに悪用している業者も少なからず存在します。

その中で、まずアスベストとはどんなものかというと、天然の鉱物繊維を指します。

アスベストは別名「石綿」とも呼ばれることから分かるように、石を繊維状にしたものになります。アスベストの種類について下記の表にまとめたのでご参照ください。

名称 内容
蛇紋石族 クリソタイル(白石綿) ほとんどすべての石綿製品の原料として使用されてきた。世界で使われた石綿の9割以上を占める。
角閃石族 アモサイト(茶石綿) 吹付け石綿として使用されていた。他に青石綿は石綿セメント高圧管、茶石綿は各種断熱保温材に使われてきた。

1-2.アスベストの健康被害

アスベストは”石綿肺”、”肺がん”、”中皮種”などの呼吸器系の健康被害を発症します。

上記の画像のようにアスベストの繊維は非常に細かく、その特性や加工のしやすさが建材に適していたのですが、人が予期せずにアスベストを吸い込んでしまうと、石綿の繊維が肺の内部に突き刺さり、そのまま肺から排出されずに残ってしまいます。

そして、肺に刺さったままの石綿が長い潜伏期間を経た後、肺がんや中皮種が発症します。

アスベストの潜伏期間はは非常に長く、20年から40年と言われており、特に肺がんの発症率は喫煙者よりも発症率が高い傾向が報告されています。

アスベストが原因による健康被害への影響は下記の通りです。

症状 内容
石綿(アスベスト)肺 肺が線維化してしまう肺線維症(じん肺)という病気の一つです。肺の線維化を起こすものとしては石綿のほか、粉じん、薬品等多くの原因があげられますが、石綿のばく露によっておきた肺線維症を特に石綿肺とよんで区別しています。職業上アスベスト粉塵を10年以上吸入した労働者に起こるといわれており、潜伏期間は15~20年といわれております。アスベスト曝露をやめたあとでも進行することもあります。
肺がん 石綿が肺がんを起こすメカニズムはまだ十分に解明されていませんが、肺細胞に取り込まれた石綿繊維の主に物理的刺激により肺がんが発生するとされています。また、喫煙と深い関係にあることも知られています。アスベストばく露から肺がん発症までに15~40年の潜伏期間があり、ばく露量が多いほど肺がんの発生が多いことが知られています。治療法には外科治療、抗がん剤治療、放射線治療などがあります。
中皮種 肺を覆っている膜(胸膜、腹膜)や心臓を覆っている膜(心膜)等に発生する悪性の腫瘍です。中皮腫発症の80%程度は、アスベストに起因すると言われていますが、アスベストの種類によって差があることも知られており、クロシドライト(青石綿)の危険性が最も高く、アモサイト(茶石綿)がこれに次ぎ、クリソイタル(白石綿)は比較的、危険性が低いといわれています。

引用元:厚生労働省

1-3.アスベストが使用されている建材

それでは、具体的にどのような建材にアスベストが使用されていたのでしょうか?

アスベストが含有されている可能性の高い建材は下記の通りです。

1-3-1.外壁材

建材の種類 使用部位・用途 使用されていた年代 飛散レベル
窯業系サイディング 外壁 1960~2004年 3
建材複合金属系サイディング 外壁 1960~2004年 3
押出成形セメント板 軒天・外壁 1952~2004年 3
ケイ酸カルシウム板(第1種) 軒天・外壁 1960~2004年 3
スレートボード(フレキシブル板) 外壁・軒天 1952~2004年 3
スレート波板 外壁・屋根 1918~2004年 3

1-3-2.屋根材

建材の種類 使用部位・用途 使用されていた年代 飛散レベル
住宅屋根用化粧スレート 屋根 1961〜2004年 3
ルーフィング 屋根 1937〜1987年 3

【アスベストの飛散レベルとは】

アスベストの飛散レベルとは発じん性による分類す。発じん性とは粉じんの発生のしやすさを示す指標です。もっとも危険性が高いものがレベル1。その後、レベル2、レベル3と続きます。飛散性が高いものほど、近隣への影響を及ぼす為に、危険性が高いとされます。

1-4.アスベストの確認方法

現在、住んでいる住宅にアスベストが使用されているかどうかを確認する方法は、建築当初の設計図面を確認し、”アスベストが使用されている建材”でお伝えした、アスベストが含有されている建材が使用されているかを確認することです。

建築設計図面を確認することで、施工図面や建築材料表で確認できます。

建築仕様書

出典:http://www.ooki10.co.jp/content/list/id/1899

ただし、年数が経過して住宅の図面や仕様について全く確認できない場合もあります。

このような場合、第三者の調査機関に確認してもらうことも可能です。実際に調査を依頼する際は、外壁塗装や外壁の張り替えを専門とする、外装リフォーム専門業者に調査を依頼すると、アスベスト含有の調査を手配してくれます。

実際に、「アスベスト含有の調査も含めて、外壁の塗り替えに実績のある業者で塗装をしたい!」という方は、安心して施工ができる優良業者をご紹介するのでお気軽にご相談ください。

いえぬり

2.アスベスト含有外壁材はバイオ洗浄を検討する

これまで説明してきた通り、現在の住宅で普及してきたアスベストはレベル3と飛散のリスクが少ないものばかりで、通常の外壁塗装の工程通り作業を進めれば全く問題はありません。

しかし、窯業系サイディングなどのセメントで固められている状態のアスベスト含有建材は、老朽化した状態が続くと、飛散するリスクはゼロとは言い切れません。

その中で、外壁塗装の工程の中で最も気をつけるべき工程は”高圧洗浄”です。

出典:youtube

アスベスト含有外壁の洗浄は通常の高圧洗浄ではなく、バイオ洗浄を行うとアスベストが飛散するリスクを限りなくゼロに近づけることができます。

この高圧洗浄の工程は、洗車機よりも強い水圧で外壁を洗浄することから、アスベスト含有外壁材や屋根材の場合、経年劣化によっては飛散のリスクが高まります。

日本の事例ではありませんが、オーストラリアでは石綿スレート(アスベスト含有スレート瓦)の高圧洗浄は法律で禁止されています。

セメントで固められているために、アスベストが悲惨する危険は著しく低く、レベル3にとどまっていますが、経年劣化が激しく基材(セメント)がむき出しになっている場合は注意が必要です。

このようにアスベストの飛散を懸念する場合は、過度な水圧がかからないバイオ(薬品)洗浄を行うと安全です。

3.アスベスト含有外壁材は塗装専門業者に依頼する

外壁材のアスベストの含有については、外壁塗装で注意するべきポイントの一つですが、アスベストは業者に営業トークとしても使用されているのが現状です。

アスベストの含有を理由に”外壁の張り替え”を提案されたら注意が必要です。

なぜなら、アスベスト含有の外壁材は外壁塗装を行う場合よりも、外壁の張り替えを行う場合の方が飛散のリスクが高まるからです。

特に、外壁の張り替えは外壁材を解体する際にアスベストが飛散するリスクが高まるために、しっかりと調査を行った上で解体工事を行う必要があります。

そして、実際の解体工事もリフォーム業者ではなく解体業者に依頼する必要があります。

このようにアスベスト含有外壁は、業者のセールストークとして使用されるために、しっかりと提案を見極めることが重要です。

張り替えが必要な外壁の劣化は下記の通りです。

張り替えが必要な劣化

上記の劣化症状に該当する場合は、張り替えが必要ですが、アスベストが含有されているという理由だけで、張り替えを提案する業者は注意が必要です。

どうしても心配な場合は、1社だけの提案を鵜呑みにせずに、相見積もりを行い、複数の業者を比較することが重要です。

相見積もりの際は、”いえぬり”を利用すると、あなたの地元の優良業者をすぐにご紹介できるので是非、ご相談ください。

また、アスベスト含有外壁を塗装する際は、しっかりと事実を伝えてくれる業者が適正業者です。具体的には、営業会社ではなく、職人専門の塗装専門業者がベストです。

なぜ、職人専門業者に工事を依頼した方が良いのかというと、アスベスト含有外壁を何棟も施工した実績があり、営業マンよりもアスベスト含有外壁の危険性や注意点について詳しいからです。

そもそも、外壁塗装において、アスベスト含有の建材を塗装することは決して特別なことではありません。

そのために、アスベスト含有外壁を塗装する際は、現在の外壁の現状を正しく伝えてくれる塗装専門店に現地調査を依頼するようにしましょう。

まとめ

いかがでしたか。外壁塗装のアスベストについてご理解いただけたかと思います。

本文中でもお伝えしましたが、2004年の10月にアスベストが含有された外壁材や屋根材の製造・輸入・使用が法的に禁止になりました。現在、流通している外壁材、屋根材にはアスベスト含有されていません。

そのために、2004年以降に建築された住宅はアスベストの心配は必要ありません。

また、2004年以前の建材にはアスベストが含有されている外壁材もありますが、通常通り外壁塗装を行っても飛散のリスクはありません。

アスベストが含有されている外壁材であっても飛散のリスクは限りなく低いということを覚えおいてくださいね。