「コロニアル屋根の塗装を業者に依頼したけど、適正価格か分からない」そう疑問に感じて屋根塗装について調べていませんか?
コロニアル屋根は新築住宅でも普及率が高く、多くの住宅に使用されているために簡単な部分補修で修復できる劣化症状であっても「屋根塗装」を提案されることも少なくありません。
コロニアルの屋根自体は10年に1度を目安に屋根塗装が必要ですが、屋根塗装のタイミングをしっかりと見極めるために屋根塗装の塗装のタイミングとや費用相場について理解しておくことが重要です。
そこで、この記事ではコロニアル屋根の塗装に関する基礎知識について解説します。
コロニアルの屋根塗装の「費用相場」や塗装が必要な「劣化症状」に具体的に分かるようになり、適正価格で高品質な屋根塗装を実現できるようになるので、ぜひ参考にしてください。
目次
1.コロニアル屋根塗装の単価相場
屋根の塗装工事は相場を知ることが重要です。コロニアル屋根も例外ではなく、相場を知ることで優良業者が分かるために、ぼったくりや施工不良を回避できるからです。
ハウスメーカーや大手リフォーム会社の外壁塗装は相場価格よりも高額になることがありますが、これは「宣伝広告費」や「営業の人件費」など塗装工事の品質とは関係のない間接費用が発生しているからです。
一方で、塗装費用が相場価格よりも著しく安い場合も注意が必要で、手抜き工事が低価格を支えている可能性もあるので注意が必要です。
このように屋根塗装の相場を知ることで、適正価格と品質を両立した優良業者が分かるようになり、「費用が相場よりも高額だった」という金銭トラブルや「施工後、すぐに塗装が剥がれてしまった」などの施工トラブルを回避することできます。
それでは、建坪別(屋根の大きさ別)にコロニアル屋根塗装の費用相場について見て行きましょう。
1-1.コロニアル屋根塗装の費用相場
塗料の種類 | 30坪〜39坪 | 40坪〜49坪 | 50坪〜59坪 |
---|---|---|---|
ウレタン塗料 | 40万円〜50万円 | 50万円〜60万円 | 60万円〜70万円 |
シリコン塗料 | 45万円〜55万円 | 55万円〜65万円 | 65万円〜75万円 |
フッ素塗料 | 55万円〜65万円 | 70万円〜80万円 | 85万円〜95万円 |
遮熱塗料 | 55万円〜65万円 | 70万円〜80万円 | 85万円〜95万円 |
コロニアルの屋根塗装の単価相場は「屋根の大きさ」や「塗料の種類」にもよりますが、戸建て住宅の平均的な広さである30坪の住宅の場合、40万円〜55万円が相場です。
屋根塗装で使用する塗料は「シリコン」と「フッ素」が人気ですが、フッ素塗料はシリコン塗料と比べて耐用年数(耐久性)が長く塗装単価が高いために、相場価格が20万円〜30万円ほど高額になります。
1-2.コロニアル屋根塗装の単価相場
塗料の種類 | 30坪〜39坪 | 40坪〜49坪 | 50坪〜59坪 |
---|---|---|---|
ウレタン塗料 | 40万円〜50万円 | 50万円〜60万円 | 60万円〜70万円 |
シリコン塗料 | 45万円〜55万円 | 55万円〜65万円 | 65万円〜75万円 |
フッ素塗料 | 55万円〜65万円 | 70万円〜80万円 | 85万円〜95万円 |
遮熱塗料 | 55万円〜65万円 | 70万円〜80万円 | 85万円〜95万円 |
屋根塗装は手抜き工事による施工不良が多いことから、は必ず見積もり項目を確認して施工単価の相場を確認するようにしましょう。
チェックするポイントは「塗装の範囲が正しく見積もられているか」という「塗装面積」と、「適正価格で見積もられているか」という「単価相場」が適切に見積もられているかを確認することが重要です。
このように屋根塗装は手抜き工事による施工不良が多いために、必ず見積もり項目を確認して、施工単価の相場を確認することが重要です。
1-3.塗料別の単価相場表
塗料の種類 | 単価 | 30坪の参考施工面積 | 30坪の参考価格 |
---|---|---|---|
ウレタン塗料 | ¥1,700〜¥2,200 | 66㎡ | ¥145,200 |
シリコン塗料 | ¥2,300〜¥3,000 | 66㎡ | ¥198,000 |
フッ素塗料 | ¥3,800〜¥4,800 | 66㎡ | ¥316,800 |
遮熱・断熱塗料(ガイナ) | ¥5,000〜¥5,500 | 66㎡ | ¥330,000 |
コロニアルの屋根塗装はシリコン塗料が使用されるのが一般的です。
その他に、耐久性に優れた「フッ素塗料」や太陽光を反射して屋根の温度を下げる「遮熱・断熱」塗料など様々な種類があります。
塗料の種類によって単価相場が異なるため、見積もりを取った際は「使用する塗料」と、「施工単価」を確認するようにしましょう。
2.コロニアル屋根の塗装の必要性と劣化症状
コロニアルは10年に1度を目安に屋根塗装が必要です。
コロニアルは塗料によって防水性能を保っており、5年〜8年を目安に塗料が劣化し、防水性能が低下するから。
塗料の劣化の初期症状に塗料が粉状に吹き出すチョーキング現象と呼ばれる劣化症状があるが、基本的に屋根に上ることができないために、屋根を見上げて緑色のコケが見える場合は屋根塗装が必要な状態であると判断しても良い。
このような状態を放置すると屋根材そのものがボロボロになり塗装の下地として使用できなくなります。
そうすると、いざ「屋根塗装がしたい!」と思っても塗装ができずに、高額な”屋根の葺き替え”や”カバー工法”などの高額な10年に1度を目安に屋根塗装を行うのが理想です。
3.コロニアル屋根の塗装工程
コロニアルの屋根塗装の工程を理解することで施工不良の危険を回避することができます。
「塗装後、直ぐに塗装が剥がれた」という施工不良の多くは必要な工程を省くなどの手抜き工事が原因であることが多いです。
特にコロニアル屋根の手抜き工事で多いのは、塗料を必要以上に薄めて使用したり、3回の重ね塗りを行うところを、工程を省くために2回に減らしたりする手抜き工事が横行しています。
このような手抜き工事は塗装後では全く見分けがつきません、そのため、実際の工程で確認することが重要なのです。
それでは、具体的にコロニアル屋根の塗装工程について見て行きましょう。
【工程1】足場の設置
職人が安全に作業ができる環境を整えるために、足場を設置します。
「屋根の上で作業をするのに足場は本当に必要なの?」と思う方もいらっしゃると思いますが、職人の安全を確保するために足場は必ず必要です。
また、塗料が近隣に飛んでしまい、近隣住宅を汚さないために「飛散防止ネット」と呼ばれるネットを設置します。
このように足場は職人の安全を確保すると同時に、近隣住民に思わぬ施工不良を起こさないために必ず必要です。
【工程2】高圧洗浄
出典:カナイ建装工業
足場を設置したら次に高圧洗浄を行います。高圧洗浄機で屋根についた”汚れ”や”コケ・カビ”などの汚れをキレイに洗い流します。
この高圧洗浄工程による洗浄が十分にされていないと、施工不良の原因になるので屋根塗装の中でも重要な工程になります。
【工程3】下地の補修・ケレン
出典:リフォーミング
高圧洗浄が完了したら次に「ひび割れの補修」や「鉄部のサビ落し」などの下地補修を行います。この”サビ落し”の工程をケレンと言います。
【工程4】下塗り
出典:辻塗装店
下地補修が完了したら、塗装工程に移ります。屋根塗装は「下塗り」「中塗り」「上塗り」の3回の重ね塗りが基本です。
その中で、”下塗り”ではシーラーと呼ばれる下塗り専用の塗料で塗装をします。このシーラーは塗装の下地(コロニアル)と「中塗り」「上塗り」塗料の密着性を高めるための接着材のような役割があります。
この下塗り(シーラー)を行わないと塗装をしても直ぐに剥がれてしまうために、しっかりと見積もり項目に記載されていることを確認しましょう。
【工程5】中塗り
出典:田口塗装
下塗りが完了したら、「シリコン」や「フッ素」などのお客様が指定した塗料で塗装を行います。2回の重ね塗りが行われますが、最初の塗装工程が「中塗り」になります。
【工程6】上塗り
出典:彩家
「中塗り」が完了したら、同じ塗料で最後の仕上げの「上塗り」を行います。上塗りが完了したら塗装工程は終了です。
【工程7】縁切り
出典:江藤建装
コロニアルなどのスレート瓦は1枚1枚重なり合っていますが、屋根塗装を行うと屋根材と屋根材の隙間を塞いでしまうために、塗料で塞がってしまった屋根の隙間を剥がす工程を「縁切り」と言います。
この縁切りをしないと、屋根の内部に侵入した雨水が排水されなくなるので、この縁切りの作業はコロニアルの屋根塗装の際は必ず必要です。
【工程8】最終確認・足場の撤去
”縁切り”まで完了したら、最終確認を行います。お客様は屋根に上ると危険なので写真で確認を行うのが一般的です。
最終確認で手直しが無かったら、足場を撤去してコロニアルの屋根塗装工事は完了です。
4.コロニアル屋根塗装の注意点
屋根塗装は相場が不透明で「同じ塗料」「同じ塗装工程」であっても業者によって施工価格が異なります。
これは業者の営業形態によるもので、宣伝・広告費用が発生するにハウスメーカーや大手リフォーム会社などの営業を主体とする会社はどうしても施工費用が高額になります。
また、DIYでの塗装は費用は節約できますが、転落する危険があったり、次回の塗装を業者に依頼できなくなるなどの注意点があります。
絶対に守ってほしいコロニアル屋根の注意点について解説します。
4-1.値引きをされても即決はしない
突然訪問してきたリフォーム業者に「屋根塗装が必要ですよ」と提案されて屋根塗装を検討している場合は相場よりも費用が高額になることがあります。
「今すぐ契約をしてくれれば値引きします!」や「足場費用をサービスします!」と提案された場合は、元々、見積もられている価格が高額であったり、足場費用が高圧洗浄などの別の見積もり項目に上乗せされていることもあります。
このように大幅な値引きをされた場合は、通常よりも高額に見積もられている場合もあるので、絶対に即決はせずに、コロニアル屋根の塗装費用を確認しましょう。
相場よりも高額だった場合は「悪徳業者」の可能性もあるので、他の業者に見積もりを依頼しましょう。
4-2.DIYで塗装はしない
メンテナンス費用を節約するために、DIYで屋根塗装を検討する人も少なくありませんが、転落の危険があり、高い確率で施工不良になるので絶対にやめておきましょう。
DIYで塗装を行ったことによって「いざ業者で屋根塗装をしよう」と思っても屋根材が下地として使用できなくなる可能性もあるので、絶対にDIYで施工をせずに屋根塗装は必ず業者に依頼するようにしましょう。
いかがでしたか?コロニアルの屋根塗装に関してご理解頂けたかと思います。
コロニアル屋根は日本で最も普及率の高い屋根材で施工件数も多いために、屋根塗装では定番の屋根になります。
そのため、手抜き工事も横行しており「塗装後、数年で塗料が剥がれた」「塗装をした箇所が水ぶくれのように膨れいている」などの施工不良が後を絶ちません。
そのため、コロニアルの屋根塗装は全体的な相場価格だけではなく、塗装工程の”施工単価”について理解しておくことが失敗を回避する秘訣です。
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