突然訪問してきた外壁塗装の営業マンに「チョーキング現象が発生してますよ!」「外壁塗装が必要ですよ!」と外壁の劣化を指摘されて、「本当かな?」と疑問に感じていませんか?
チョーキング現象とは外壁を手で擦るとチョークのように手に白い粉が付着する劣化症状ですが、外壁塗装の最高のタイミングになります。
しかし、チョーキング現象は訪問販売の営業トークとして使われることも多く、軽度の劣化で塗装の必要がない外壁に塗装をしてしまったり、施主が損をしてしまうことが少なくはありません。
そこで、この記事では施主が外壁塗装を最適なタイミングで行うために、外壁のチョーキング現象について具体的に解説します。
この記事を読むだけで、あなた自身で外壁の現在の状態や塗装の必要性を見極めることができるので是非、参考にして頂ければと思います。
目次
1.チョーキング現象とは?
出典:http://bit.ly/2mBB9VL
チョーキング現象は別名(白亜化現象)とも呼ばれ、外壁の塗料が紫外線にさらされることで劣化し、外壁の表面に粉状に吹き出す劣化症状です。
新築後、5年~8年を目安に発生し外壁塗装がされている住宅であれば必ず発生する外壁の代表的な劣化症状です。
上記の図はチョーキング現象のメカニズムの図ですが、チョーキング現象は塗料の劣化症状であり外壁の防水性能の低下を知らせるサインになります。
そのために、チョーキングの現象が発生した段階で外壁塗装を行うことで、外壁材を傷つけずにメンテナンスを行うことができます。
スマートフォンに例えると、スマートフォンの保護フィルムを交換するイメージと同じです。
スマートフォンの保護フィルムが傷ついても本体そのものは無傷ですが、ガラス自体に傷がついてしまった場合、修復をするのは難しいですよね?
これと同じように塗料の劣化症状の段階で外壁塗装をすることで、外壁材の本体を傷つけることなくメンテナンスを行うことが可能です。
つまり、チョーキング現象の段階で外壁を行うことで、住宅の資産価値を最大限保存することができます。
2.チョーキング現象の確認方法
それでは、具体的にどのようにチョーキング現象の発生を確認すれば良いのでしょうか?ここからは、素人の方でも簡単に確認できるチョーキング現象の2つの確認方法をご紹介します。
2-1.手でこすって確認する
出典:http://bit.ly/2mBB9VL
外壁を手で擦ってみて、黒板をこすった時のように手に白い粉が付着したらチョーキング現象が発生しています。
チョーキング現象にも段階があり、うっすらと白くなる程度であれば、2~3年は塗装をする必要はありませんが、真っ白になるようであれば、半年~1年後を目安に塗装をする必要があります。
2-1.水をかけて確認する
出典:http://www.katopen.jp/staffblog/21616.html
チョーキング現象はホース水をかけることで確認することができます。
外壁や屋根に水をかけてみて、上記のように色が変わった場合、チョーキング現象が発生しています。
しかし、チョーキング現象の以外にも”ホコリ”や”汚れ”が体積している場合も変色するために、正確に判断することができません。
なので、”水をかけて確認する方法”は参考程度くらいに止めておき、可能な限り実際に手で触って確認するようにしましょう。
3.チョーキング現象を確認するべき箇所
外壁の劣化症状は日当たりによって進捗度が異なります。そのために、日陰などの日当たりが悪箇所はチョーキング現象が発生していない場合があります。
例えば、北側の玄関先の外壁ではチョーキング現象が発生してなくても、日が当たる南側の外壁ではチョーキング現象が発生している場合があります。
劣化症状を正しく見極めるために、チョーキング現象を確認するポイントは住宅の中で最も気候条件の厳しい箇所から順番に確認するのが基本です。
具体的には下記の順番でチョーキング現象を確認すると間違いがありません。
4.チョーキング現象を放置するとどうなるのか?
チョーキング現象は塗料の劣化症状であり、外壁本体の劣化症状ではないために、早急に塗装をする必要はありません。
しかし、外壁の防水性能が低下し、スポンジのように水を吸収するようになるので、チョーキング現象を放置すると様々な劣化症状の引き金となります。
そのために、何度も言いますがチョーキング現象の段階で外壁塗装を行うことがベストです。
一方で、チョーキング現象の段階で塗装をせずに、放置した場合、外壁にどのような劣化症状が発生するのでしょうか。
チョーキング現象を放置した場合の外壁の劣化症状について解説します。
4-1.カビ・コケが繁殖する
出典:http://www.g-senjo.com/cgi/item.cgi?item=53
チョーキング現象が発生すると外壁の防水性能が低下し、外壁が湿っぽくなります。そのために、北側の外壁や日陰部分にカビやコケが繁殖するようになります。
また、カビを餌とする害虫(ダニ)も発生するようになるので、シックハウス症候群や喘息の原因となるので注意が必要です。
4-1.外壁が反る・浮く・割れる
出典:http://www.r-success.com/works/4296/
チョーキング現象で外壁が水分を吸収するようになると、乾燥と保潤を繰り返すようになります。そうすると、外壁材そのものが硬化し、非常に脆くなります。そして、外壁材が反ったり、浮いたり、割れたり、外壁材そのものが変形するようになります。
例えば、あなたは水に濡れたお札を乾燥させた経験はありませんか?乾かしたお札はパリパリになったり、シワが残ったり、水に濡れた前の姿には戻りませんよね。
これと同じようにチョーキング現象で水を吸収するようになった外壁は乾燥と保潤を繰り返すことで次第に変形するようになります。
そして、最終的には外壁が反ってしまい、外壁を張り替えるしかメンテナンス方法がなくなります。
その場合、外壁塗装よりも施工費用が高額になってしまうので、チョーキング現象の段階で外壁塗装を行うのが無難です。
まとめ
いかがでしたか。チョーキング現象についてご理解いただけたかと思います。
本文中でもお伝えしましたが、チョーキング現象の段階で外壁塗装を行うことで、外壁材を傷つけずに保存をすることができます。そのために、チョーキング現象は外壁塗装の最適なタイミングとなります。
しかし、一方でチョーキング現象はリフォーム営業の営業トークとして歪曲されて伝えられたり、大袈裟に伝えられることも多いのも事実です。
だからこそ、施主自身がしっかりとチョーキング現象を理解して、自分自身で判断できるようになることが重要です。
そうすることで、将来まで住宅を資産として保存することができるようになるので、ぜひこの機会に外壁を手で触って、チョーキング現象をご自身で確認されることをオススメします。
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