防水工事|見積もりの妥当性を知り安心して施工を行うための基礎知識

防水工事の費用の高さにお悩みになっていませんか?

確かに防水工事は家を丈夫に保つための重要な工事なので、ある程度の金額はかかってしまいます。そうは思っても、工事内容も理解しづらいため、防水業者が提示した内容に納得できないまま工事を始めてしまう方がほとんどです。

実は、防水工事は、工法と防水材料などを組み合わせて工事設計をしていくため、細かく分けると何百通りになってしまいます。専門知識を持っていない素人が全てを把握しようとしても、何が適正工事なのか適正価格なのか分からずに途方にくれてしまうでしょう。

そこで、今回は防水工事の価格と施工内容を取り上げました。ここには防水工事の基本的な知識が書かれているので、防水業者の話や見積書の内容が分かるようになります。見積書が手元にある方は、ぜひ、照らし合わせてご覧ください。

1.防水工事の単価相場

1-1.防水工事の単価相場

以下が代表的な5種類の防水材料の単価表です。特に安く工事できるのはゴム系シート防水です。

しかし、ゴム系シート防水が向かない施工箇所もあります。防水工事は箇所に合った工法で行わなければたった数年で劣化してしまい、さらに補修費用がかかります。これでは安く済ませた意味がありません。防水工事は金額だけではなく、合っている工法が選ばれているのかも一緒に確認することが大切です。

防水工事単価表

工事名

工法 単位 単価 耐用年数 主な施工箇所
ウレタン防水 密着工法 ¥3,000~¥5,000 10年 ベランダ・バルコニー・陸屋根・屋上
通気緩衝工法 ¥5,000~¥8,000 12~14年
FRP防水 密着工法 ¥5,000~¥7,000 10~12年 ベランダ・バルコニー
塩ビシート防水 密着工法 ¥3,500 13~15年 陸屋根・屋上
機械的固定工法 ¥4,350~¥7,450
ゴム系シート防水 密着工法 ¥2,500 13~15年 陸屋根・屋上
機械的固定工法 ¥3,000~3,500
改質アスファルトシート防水 絶縁工法 ¥5,000~¥7,000 15~20年 陸屋根・屋上
アスファルト防水 熱工法 ¥3,000~¥4,000 15~20年 陸屋根・屋上

※押え防水の場合はさらに保護材の金額がかかります。

上記の表は新規またはかぶせ工法を用いた場合の費用相場です。撤去工法の場合は別途の費用がかかるので以下を確認ください。

工事名 単位 単価
ウレタン防水撤去 ¥750~1,230
FRP防水撤去 ¥750~1,230
塩ビシート防水撤去 ¥800~¥1,300
ゴム系シート防水 ¥670~¥900
改質アスファルトシート ¥1,200~¥3,500
アスファルト防水撤去 ¥2,550~¥3,800
伸縮目地撤去 m ¥720~¥1,000
廃材処分費 ¥12,000~

※廃材処分費は処分する物や各自治体によって金額が変動します。

さらに、状況に応じて必要となる付帯工事の単価表です。必ずやらなければならない作業ではないので、見積もりに入っている場合は、業社から説明を受けるようにしましょう。

工事名 単位 単価
コーキング m ¥640~¥1,580
シート養生 ¥490
下地高圧洗浄 ¥240
ケレン作業 ¥300~¥1,800
溶剤拭き取り ¥250~¥400
下地 クラック補修 m ¥600~¥1,000

ここでは略称で表記していますが、それぞれの正式名称は以下のとおりになります。

  • ウレタン防水・・・ウレタンゴム系塗膜防水

  • 塩ビシート防水・・・塩化ビニル樹脂系シート防水
  • ゴム系シート防水・・・加硫ゴム系シート防水

防水工事は、「施工箇所」、「用途」、「仕上げ方法」、「防水材料」、「防水工法」を考慮して施工内容を決め、この内容次第で相場が変動します。この5項目について理解をしていないと見積書の内容が適切なのか判断ができません。そこで、見積書や業社の説明時によく出てくる用語を施工箇所、用途、仕上げ方法別にまとめて解説します。防水材料と防水工法の詳しい説明は2項以降でご説明します。

防水工事の施工箇所
  • ベランダ・・・建物の外側にある屋根付きのスペース部分。
  • バルコニー・・・2階以上にある建物から突き出した屋根のないスペース部分。
  • 陸屋根・・・本来は屋根の形状を表わす言葉ですが、リフォーム業界では傾斜のない平面状の屋根を差して使われることが多い。
  • 屋上・・・屋根の上で人が出入り出来るようにしてある平面状の場所。
施工箇所の用途

ここでいう用途とはどれ位の人が出入りするかという点に絞り3段階に分けます。

  • 非歩行・・・点検時くらいしか歩行しない
  • 軽歩行・・・一般住宅で限られた人数しか歩行しない
  • 重歩行・・・デパートやビルなど不特定多数が歩行する
仕上げ方法

防水工事の仕上げ方法は、形成した防水層をそのままにするか、上に保護材を載せるかで分かれます。押え防水で用いられる保護材は重量があり、建物への負担が大きいため、一般住宅では露出防水が一般的です。そのため、ビルやマンションの重歩行が予想される場所や、屋上庭園を計画中の場所などに用いられる方法です。

  • 露出防水・・・防水層が露出したままの仕上げ工法
  • 押え防水・・・防水層の上にコンクリートやモルタルを載せる仕上げ工法

【防水層とは】水が浸入しないように設けられる層のこと。

1-2.見積もり参考事例

見積書の妥当性を確認するには、各工程の「数量」と「単価」を知ることが重要です。数量は施工面積を表わします。この数量が明記されていないと万が一料金を上乗せされていても気づくことができません。そのため、必ず数量と単価が記載されているか確認しましょう。

これから紹介する4つの事例は参考になる良い事例です。そして最後は悪い事例です。その違いを把握できるよう確認しましょう。

【事例1】ベランダウレタン防水工事

【事例2】ベランダFRP防水工事

【事例3】陸屋根ウレタン防水工事

【事例4】陸屋根塩ビシート防水工事

【事例5】良くない見積書

上記のような「一式」見積もりは、工事内容も数量も単価も全てが不明瞭で見積書の妥当性の判断ができません。このような見積書を提出されたら、工事内容をしっかりと記載してある見積書の再提出を依頼しましょう。

ですが、そもそも一式見積書を提出する業者は手抜き工事をして不正な金額を請求しようとしている可能性があるためオススメしません。防水工事を行う際は複数の業者から見積もりを取り、その中でも特に丁寧な見積書と説明がある業社に依頼することをオススメします。

2.防水工法の種類

防水層を下地(防水を施す面)にどのような方法で施工するのかによって防水工法を分類します。新築時に向いている密着工法と、改修工事に向いている絶縁工法についてそれぞれご説明します。

2-1.密着工法

密着工法は、下地に直接防水層を付ける工法です。下地の影響を受けやすい特徴があり、工事の際はしっかりと乾燥している状態が求められます。
というのは、下地となるコンクリートなどには残留水分(雨水や湿気)があり、その上にピタッと防水層を下地に直接防水層を付けてしまうと、防水層に浮き、剥がれ、膨れなどの不具合が起きやすくなってしまうからです。
そのため、屋外の広い箇所の改修工事には向かず、主に新築時に用いられる工法となります。

2-2.絶縁工法

絶縁工法は、下地(防水をする面)と防水層の間に、シートやマットを挟み隙間を作る工法です。
残留水分を隙間から逃がすことが出来ますし、乾燥収縮や地震などの動きによって下地が損傷しても下地に密着していない防水層は影響を受けずに長持ちします。
そのため、改修工事に適した工法になります。以下に絶縁工法の代表的な2種類をご紹介します。

2-2-1.機械的固定工法

機械的固定工法は、1㎡あたり3箇所ほどを専用の固定物で防水層を固定する方法で、主にシート防水で行われます。下地が傷んでいても比較的簡単な下地処理で施工ができるため改修工事に用いられる工法です。
しかし、点固定になるため、耐風圧をしっかりと考慮する必要があります。
なぜかというと、風が吹くと防水層が引っ張られるため、海岸沿いなど、強風が吹付ける地域では規定の固定箇所数では吹き飛んでしまう可能性があるためです。お住まいのエリアが上記の条件に当てはまる場合は、どういった対策をするのか、業者に確認しておきましょう。

2-2-2.通気緩衝工法

通気緩衝工法は、防水層と下地の間に通気緩衝シートや脱気筒を取り付ける方法で、主にウレタンゴム系塗膜防水で行われます。
通気緩衝シートの裏地は通気を行う凹み部分と下地に接着する凸部分がストライプ状になっていて、通気部分を通った蒸気は脱気筒から排出されるため、防水層の膨れ防止になります。屋上など常に風雨にさらされている部位は、水分を多く含んでいるため、改修工事ではこの工法の方が向いています。

3.防水層の種類

防水層の主材料の違いによって大きく3種類に分けられます。防水性能は、塗膜防水、シート防水、アスファルト防水の順に高くなっていきます。
しかし、一番防水性能が高いからといってアスファルト防水を全ての箇所に施工することはできません。なぜなら、防水工事は家の構造や主材料の特徴を考慮して施工方法を決定していくからです。そのため、望んでいる主材料が使用できない場合もあります。
なので、それぞれの防水層の特徴と向いている施工箇所をご説明します。

3-1.塗膜防水

塗膜防水は、液状防水材を塗布し、乾燥硬化させて防水層を形成します。ここでは、外装リフォームで使われる主な塗膜防水の2種類を解説します。

3-1-1.ウレタン防水

ウレタンゴム系塗膜防水は、液状のウレタン樹脂を用いた防水工事です。
厚さ2.0~3.0mm程度の防水層は硬いゴムのような防水層になります。伸縮性があり破断しづらいことが特徴ですが、高速道路や線路が近くにある場所は家の揺れが激しくなるため、補強クロスを入れて施工することもあります。塗って仕上げていくので複雑な形状に合わせた施工ができ、屋上・陸屋根やベランダ・バルコニーや、立上り(水平面から水力方向に立ち上がった箇所)など幅広い箇所で使用されます。安価で施工できるため改修工事で多く用いられる工法です。

主な施工箇所 ベランダ・バルコニー・屋上・陸屋根
工法 密着工法・通気緩衝工法
耐用年数 10年。ウレタン樹脂の防水層は紫外線にとても弱いため、専用のトップコートを上から塗って保護します。3~5年ごとにトップコートの塗り替えの必要があります。
メリット
  • 複雑な形状の防水箇所にも施工が出来る。
  • 歩行が可能。
  • 補修が容易に出来る。
  • 繋ぎ目がないため水が浸入しにくい。
デメリット
  • 硬化時間が長く、ゴミや虫などが付着しやすい。
  • 雨の日は作業が中断となるため工期が延びる可能性がある。
  • 有機溶剤(シンナー)を使用するため臭いが出る。
  • 耐久性はトップコートのメンテナンスによって差が出る。
ウレタン防水施工の流れ

①下地の清掃
ゴミをほうきで掃き、ドレン廻りや手すりの根本は刷毛で掃きます。ほうきで掃ききれない細かなホコリは掃除機で吸い取ります。

②プライマーの塗布
プライマーは所定の量をローラーや刷毛などを用いて均一に塗布します。

③補強布の張付け
塗膜を補強するための補強布を張付けます。

④ウレタンゴム系塗膜防水材の塗布_1回目
補強布の布目が見えなくなるまで均一に塗布します。

⑤ウレタンゴム系塗膜防水材の塗布_2回目
規定の厚みになるまで塗布します。

⑥トップコートの塗布
ウレタン樹脂の防水層は紫外線にとても弱いので専用のトップコートを上から塗布して完成です。

【画像引用元】http://www.muraitoso.jp/flow/waterproof02/

3-1-2.FRP防水

FRP防水は、ガラス繊維シートと液状のポリエステル系樹脂を用いた防水工事です。
厚さ3.0mm程度の防水層は、バスタブにも採用されるほどとても硬く強靱です。その反面、伸縮性が無いので、屋上や陸屋根など、建物の振動の影響を受けやすい箇所だと、建物自体の動きに追従できずひび割れが起きてしまうため向いていません。比較的に範囲の狭い新築時のベランダ・バルコニーで使用されます。

主な施工箇所 ベランダ・バルコニー
工法 密着工法
耐用年数 10~12年。FRP防水層は紫外線を浴び続けるともろくなっていくため、専用のトップコートを上から塗って保護します。5年ごとにトップコートの塗り替えの必要があります。
メリット
  • 強靱な防水層のため歩行が可能。
  • 補修が容易に出来る。
  • 繋ぎ目がないため水が浸入しにくい。
  • 硬化時間が短い。
デメリット
  • 施工中に悪臭が出る。
  • 雨の日は作業が中断となるため工期が延びる可能性がある。
  • 有機溶剤(シンナー)を使用するため臭いが出る。
FRP防水の施工の流れ

①下地処理
サンダーケレン等で下地をキレイに平たく整えていきます。

②ドレン設置
ドレンを取り付けた後、隙間をコーキングで埋めていきます。

③プライマーの塗布
プライマーは所定の量をローラーや刷毛などを用いて均一に塗布します。

④防水用ポリエステル樹脂の下塗りとガラスマット張付け_1層目
防水用ポリエステル樹脂を所定量、均一に塗布し、ガラスマットを張付けます。

⑤脱泡
脱泡用具を使用して脱泡します。ポリエステル樹脂の中に気泡があると、気泡中の水分により硬化不良が起こったり、防水性能の低い防水層が形成されるおそれがあるので極めて重要な工程になります。

⑥防水用ポリエステル樹脂の下塗りとガラスマット張付け_2層目
1層目が完全に硬化したら、防水用ポリエステル樹脂を所定量、均一に塗布し、ガラスマットを張付けます。

⑦表面処理
前工程のポリエステル樹脂が完全な硬化が確認できたら、サンドペーパーやサンダーケレンなどで表面をむらなく研磨しはみ出ているガラス繊維を除去します。この作業は次の工程のトップコートの密着性を高める役割もあります。

⑧トップコートの塗布
FRP防水層は紫外線を浴び続けるともろくなっていくので、専用のトップコートを上から塗布して完成です。

【画像引用元】http://www.technical-japan.com/flow/view/558

3-2.シート防水

シート防水は、シート状の防水材がそのまま防水層となります。ここでは、外装リフォームで使われる主なシート防水の2種類を解説します。

3-2-1.塩ビシート防水

塩ビシート防水は、厚さ1.3~2.5mm程度の塩化ビニル樹脂系シートを用いた防水工事です。
塩化ビニルはプラスチックの一種で、身近な物だと、ホースや水道管などで使用されています。主に屋上・陸屋根の平面部の防水に用いられます。加硫ゴム系シート防水と耐用年数は変わりませんが、耐久性が高いため、鳥害などの外からの衝撃を受けにくく、シート防水の主流となっています。

主な施工箇所 屋上・陸屋根
特徴 密着工法・機械的固定工法
耐用年数 13~15年
メリット
  • シート状に加工されているので品質が安定している。
  • 乾燥硬化時間などを取る必要がないため工期が短期間。
  • 耐久性が高いため鳥害などの外部からの損害を受けにくい。
  • 密着工法なら歩行が可能。
デメリット
  • 可塑剤(材料に柔軟性を与える添加剤)が経年により気化すると硬くなって割れやすくなる。
  • 経年によりシートが収縮してしまう。
  • 複雑な形状に向かない。
  • 工法によって、施工時に騒音・塵埃が発生する。
塩ビシート防水の施工の流れ

①下地処理
下地をキレイに平たく整えていきます。

②通気シートの張付け
残留水分を逃がすための通気シートを張付けます。

③ディスク取り付け
シート状に印が付いている部分に塩ビシートを留めるディスクを取り付けていきます。

④ドレン設置
塩ビシート用の改修用ドレンを設置します。

⑤塩ビシート張付け
塩ビシートを張付けていきます。シートとシートの重なり部分は溶剤または熱融着で接合させます。

⑥ディスクヒーター
全工程で取り付けたディスクと塩ビシートをヒーターの熱でくっつけます。

⑦シール材の塗布
シール材を用い、隙間がないよう全ての接合部をシールして完成です。

【画像引用元】http://www.eiken-kohgyo.jp/category/1634613.html

3-2-2.ゴム系シート防水

ゴム系シート防水の主流である加硫(かりゅう)ゴム系シート防水は、厚さ1.02.0mm加硫ゴム系シートを用いた防水工事です。
加硫とは、ゴム系の材料を加工する際に硫黄などを加えて、弾力性を強くすることです。シート防水の中では安価で施工できますが、柔らかく薄いため鳥がくちばしですら破れてしまい、耐久性に不安が残ります。そのため、現在はあまり用いられていません。

主な施工箇所 屋上・陸屋根
工法 機械的固定工法
耐用年数 13~15年
メリット
  • シート状に加工されているので品質が安定している。
  • 乾燥硬化時間などを取る必要がないため工期が短期間
デメリット
  • シート同士の接合部から水が浸入してしまうケースがある。
  • 鳥害を受けやすい。
  • ふくれが生じやすい。
  • 有機溶剤(シンナー)を使用するため臭いが出る。
  • 複雑な形状に向かない。
ゴム系シート防水の施工の流れ

塩ビシート防水と同様の流れになります。

3-3.アスファルト防水

アスファルト防水は、アスファルトのルーフィング(シート)を用いて行う防水工事です。シート状の防水材がそのまま防水層となります。

主な施工箇所 屋上・陸屋根
工法 密着工法・機械的固定工法
耐用年数 15~20年
熱工法 メリット
  • 溶融アスファルトは流動性があり、防水層に隙間が出来にくいため水が侵入しにくい。
  • 溶融アスファルトは硬化時間が短い。
  • 古くから使用されている工法なので実績が証明されている。
デメリット
  • 施工時に煙や溶融アスファルトの臭いが発生する。
  • 技術者の高齢化が進んでいて施工可能な業者が限られているため業者探しが困難。
  • 露出仕上げでは歩行ができない。
トーチ工法 メリット
  • 異臭を発生させない。
デメリット
  • 施工に時間がかかる。
  • 施工品質が技能員の技量に強く依存するため業者探しが困難。
  • バーナーのあぶり不足による接着不良が起きやすい。
常温工法 メリット
  • 作業の安全性が高い。
  • 施工が簡単なので業者が探しやすい。
  • 異臭を発生させない。
デメリット
  • シート同士の接合部から水が浸入してしまうケースがある。
  • 複雑な形状に向かない。

アスファルト防水は熱工法という施工方法で工事が行われます。
熱工法は、現場でアスファルトを溶かし液状にする必要があります。この溶かす機械は溶融釜と言い、大きさも重さもあるため設置するのに大変手間がかかります。
また、溶融アスファルトは、臭いがきついので近隣エリアにとても迷惑がかかってしまいます。防水性能はとても高いのですが、デメリットが多すぎるため一般住宅では施工が困難です。そこで生まれたのが改質アスファルトシートです。改質アスファルトシートであれば、溶融アスファルトを使用しなくとも防水層を形成できるため、現在は改質アスファルトシートを用いることが一般的です。改質アスファルトシートは、トーチ工法か常温工法という施工方法で工事が行われます。

それでは3つ施工方法をご説明します。

熱工法

高温で液状にした溶融アスファルトを接着剤にし、2~4枚のシート状の厚さ1.0mmほどのアスファルトルーフィングを積層する工法です。

【施工の流れ】
①清掃と下地処理をします。
②アスファルトを溶かします。
③アスファルトのシートを溶かしたアスファルトで接着して2~4層形成して完成です。

トーチ工法

トーチ工法は、厚さ3.0~4.0mmの改質アスファルトシートの裏面と表面をトーチバーナーと呼ばれる専用のバーナーであぶり、改質アスファルトシートを溶かしながら1~2枚を張り付けて防水層をつくる工法です。

【施工の流れ】
①清掃と下地処理をします。
②専用のプライマーを塗布します。
③アスファルトのシートを専用のバーナーであぶり溶けた部分を接着剤として張付けていきます。
④溶けて溢れてしまったアスファルトを均一に延ばして完成です。

常温工法

常温工法は、裏面に粘着テープが付いた厚さ3.0~4.0mmの改質アスファルトシートを1~2枚重ねるか、または、液状タイプの塗膜材(ウレタン樹脂系)などで張り付けて防水層を作る工法です。

【施工の流れ】
①清掃と下地処理をします。
②専用のプライマーを塗布します。
③アスファルトのシートを張付けていきます。
④シートの浮きがないようにローラーで転圧を行います。
⑤2層目を形成する場合は③と④の工程を繰り返し完成です。

4.防水改修方法

防水層の改修工事は、「撤去工法」と「かぶせ工法」の2種類です。防水層の劣化具合や耐用年数によりどちらか選択します。

防水工事の費用は高額になるので、どうしても費用を下げることに意識が集中してしまい、コストの低い工事を望んでしまいがちですが、部位にあった施工方法でなければ、欠点のある防水にしかなりません。防水工事は建物自体の耐久性を保つためにも重要な工事になります。失敗しないためには、自分の意見だけでなく、しっかりとプロの意見を聞いて、工事内容を選別していくことが大切です。

かぶせ工法 撤去工法
特徴 かぶせ工法は、既存の防水層の上に新規の防水層をかぶせて施工する改修方法。 撤去工法は、既存の防水層をすべて撤去して、新規の防水層を形成する改修方法。
コスト 撤去工法に比べローコスト。 廃材処分費がコストアップに繋がる。
工期 短期間。 撤去期間があるため長引く。
騒音 少ない。 撤去時に騒音と振動が発生する。

それでは、それぞれ詳しく見ていきましょう。

4-1.かぶせ工法

かぶせ工法は、既存の防水層の傷んでいる部分のみを撤去または修繕し、適切な下地調整をした上に新規防水層を形成する改修方法です。既存の防水層を撤去しなくて済むので、工期も短縮でき、コストを抑えて施工できるので改修工事で多く使われています。しかし、既存の防水層と新規の防水層の相性を考慮する必要があるので、専門知識をもった防水工事業者の説明をしっかりと聞くことが大切です。
そして、注意すべき点はかぶせ工法は1回しか行えないということです。その理由は以下の2つです。

  • 防水層が2重で重くなるため、耐震性の低下につながるため
  • 雨漏りの症状が起きたら、どこから雨漏りしているのか原因追及が困難になるため

かぶせ工法はコストを抑えて工事ができるため改修時に重宝されますが、次に防水層の改修工事をするときは撤去工法になることを覚えておきましょう。

4-2.撤去工法

撤去工法は、既存の防水層をすべて撤去して新しく防水層を形成する改修方法です。修繕が困難なほど劣化が激しい場合や、過去にかぶせ工法で改修工事を行っている場合は撤去工法になります。一から工事をすることになるので、工法の選択肢が多いことがメリットです。しかし、新たに防水層を作る工事になので、防水層を作る費用に加え、廃材処分費や撤去工事費用が加わるため、施工費は高くなります。また、工事期間中は撤去時の騒音と振動が出るので気になる方は外出してもよいか打ち合わせ時に確認しておくと良いでしょう。

5.オススメの業者の選び方

防水に特化した専門業者にお願いする

防水工事は専門知識をもっている防水工事業者に施工をお願いする必要があります。なぜなら、家の箇所と傷みの程度に応じて適切な工法で工事をしなければならないからです。特に塗膜防水は、防水工事の実績がないのに、塗装経験があるというだけで防水工事を請け負ってしまう塗装業者がいるので注意が必要です。

優良業社を見分けるには、その業者の施工実績と、防水施工技能士などの防水に関する資格を保有の確認をオススメします。

見積もりの価格だけで決めない

工事業者を決める判断基準を価格だけにせずに、保証や施工の内容を見て決めるようにしましょう。あまりにも安すぎと手抜き工事のおそれがあります。というのは、工事のコストを抑えるために工程を減らしたり耐久性の低い材料を使用したりするからです。その結果、数年後に不具合が出てしまって、また工事をすることになってしまったら価格を抑えた意味がありません。

とはいえ、提示された価格が異様に高い気がする場合は、遠慮せずに無駄な工事が入っていないか業社に話を聞くようにしましょう。

相見積もりをとる

防水工事における相見積もりの一番のメリットは施工内容を比較できる点です。もちろん、相場を知ることや価格の比較は大事ですが、そもそも適正な施工方法が選ばれているの分からないままでは、適正価格かどうか判断することはできません。複数の防水業社から話を聞くことで知識も深まりますし、相場を知ることもできるので、相見積もりは必ず取りましょう。

どうやって防水業社を探せばいいか分からない場合は、一括見積もりサイトを利用すると悩みや地域に対応した業社をいくつか紹介してもらえます。抱えている悩みに対応してくれる業社を選ぶためにも、ヒアリングをしっかりと行うサイトを選ぶようにしましょう。

さいごに

防水工事の費用は高額になります。どうしても、費用を下げることに意識が集中してしまい、コストの低い工事を望んでしまいがちですが、部位にあった施工方法でなければ、欠点のある防水にしかなりません。防水工事は建物自体の耐久性を保つためにも重要な工事になります。失敗しないためには、自分の意見だけでなく、しっかりとプロの意見を聞いて、工事内容を選別していくことが大切です。

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